夜空を眺める、君を想う。【高尾和成】

想って３ ページ3

昼休み。

何故か呼び出された俺は、少し苛立ちながら相手を待っていた。

昼休みに何故かAが教室から消えていて

なんでだろうと思っていたところ

真ちゃんと昼飯を食っていたらしい。

しかも二人っきりで。



真ちゃん、そのポジション代わってくれよ

なんていえるはずもなく

なんとか俺も二人に混ざれないかと思っていたところに
この呼び出し。

「あ、えと…待たせてごめんね」

やって来たのは少し茶色がかったショートカットの女子。

確か名前は、佐藤だったか？

同じクラスだったと思う。

ふと視線をはずして窓を見ると、
裏庭でAと真ちゃんが飯食ってるのが見えた。

マジかよ。

あんな近くで飯食うとか、
付き合ってるのか…？


まさかな。

あの堅物の真ちゃんが色恋沙汰に興味持つとかありえねーだろ。

うん。


「あの…好きですっ！」

一瞬で

周りの声が聞こえなくなっていた。


「ワリ、ちょっと今忙しいからまた今度。
ゴメンな」

忙しいって、なんで今更…

どう考えてもおかしいであろう言い訳を佐藤という女子に
言って、走り出す。

この際、そっちはどうでもいい。




裏庭に、向かう。


俺がこんなに急いでいる理由、それは




真ちゃんとAが




キスしてたからで






【真ちゃん。】

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