夜空を眺める、君を想う。【高尾和成】

想って１５ ページ15

「っ俺が、幼馴染ってだけでお前と接してたわけないだろ…！」

好きだから。

幼馴染ってだけで、一緒に登下校したり
飯食ったり

下心あったに決まってんだろ。

「…じゃあ、他に何があるの？」


「私は、"愛"をしらないんだよ。」





ポトッ

俯いたAの下に、滴が落ちた。




…また



俺のせいで。



俺って、どんだけアイツの事を傷つけてんだろう。


「…悪い。そういうつもりで言ったんじゃ…」



「…高尾にとって




私って何？」



本当のことを言ってしまおうと思った。




でも＿＿＿＿



「…」


言葉が出なくて







また。




また。



また俺は


自分が傷つくのが怖くて




アイツを傷つけるんだ。




自分の無力さに





酷く吐き気がした。



【吐き気。】

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