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クリスマスの夜に５ ページ5
はらはらと降ってきた雪に、周りは「ロマンチック」という言葉を呟いていた。
頬から伝う滴は、その熱で雪を溶かしていく。
「征……」
彼の名前を思わずつぶやく。
呟かずにはいられなかった。
好き
好き
こんな言葉じゃ伝えきれない程に
愛してる
大切なものは、無くなって、居なくなってから気づくって本当だ。
私はもう、赤司征十郎に
依存してる。
でも彼は、私を想ってはくれないんだ。
…胸が痛い
なんで、彼は来てくれないの？
いつも私が困ってる時や
苦しい時は
まるで王子様やヒーローみたいに登場して
助けてくれたよね。
「好きだよ」って
そう言って抱きしめてくれたよね？
今度も、抱きしめてよ。
愛してるって。
好きだよって
この雪みたいに、甘い言葉で私を
溶かしてよ
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作者名：裕 | 作成日時：2014年12月20日 10時
