【高尾和成】君の仰せのままに−執事シリーズ−

執事【29】−高尾SIDE− ページ30

高「ねえAちゃん」









あ「…なに?」









俺は、Aちゃんの髪を乾かしながら話しかける。









高「Aちゃんってさ、俺のこと好きなんだね」









その時、お腹に食らったグーパンチ。









高「いってー…殴ることなくない?Aちゃん」









あ「…うるさい」









鏡で見る顔を伏せているAちゃんの顔はほんのり赤かった。









本当、素直じゃないな。









そういうとこも可愛いんだけどっ。









高「はい、終わり」









Aちゃんの綺麗な長い髪をそっと、撫でてドライヤーを置く。









あ「ねえ、和」









高「ん?どうしたの?」









あ「私たち、こんな関係じゃなくて普通の友達だったら良かったのにな」









高「急にどうしたの?」









あ「私たち、普通の友達だったらきっと恋人にもなれたのかな」









Aちゃん、無意識かもしんないけど普通に俺のこと好きだって認めちゃってるよ?









まあ、本人は言っといて気づいてないみたいだから言わないでおくけど。









高「そんなことないんじゃない?俺はどんな形であれ、Aちゃんに出会えたことが幸せだけど」









あ「そうだけど。









まあ、私たちこんな関係じゃなかったら絶対友達になんかなってないものね」

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