【高尾和成】君の仰せのままに−執事シリーズ−

執事【12】 ページ13

琴音「なるほどねえ…高尾くん人気者だからみんなに好かれてるもんね。









高尾くんを縛りたくないって気持ちは分かるよ。









でもさ、そんな危ない目に遭ったら高尾くんが心配するのは当たり前じゃない?









今日の朝も下駄箱に手紙入ってたんでしょ?」









あ「…うん。









それは分かってる。









だけど和の自由を奪うくらいなら、あんなことくらい平気で我慢できる。









慣れっこだし」









確かに私は男子には勝てない。









けど、自分が我慢して和が笑顔でいられるなら。









琴音「もーAも頑固ねえ。









Aって、お嬢様なのにお嬢様らしくないよね」









あ「…どうせ私はお嬢様らしくないですよ」









周りからはお嬢様らしいと言われるけど、私の性格をちゃんと分かってる琴音は唯一そう言う。









琴音「お嬢様なんだから、黙って高尾くんに守られてればいいのに。









そのために高尾くんがいるんじゃない」









あ「そうだけど…だけど、この先ずっと和が私の人生の中にいるとは限らない。









もしかしたら、和はいつか私の元を離れて他の人の所へ行ってしまうかもしれない。









いつも和が傍にいたとして、もしそうなった時、ちゃんと笑顔で見送れるか自信がないの」









きっと、学校でも和が隣にいることが日常になって当たり前のことになってしまったら









和と離れることになった時に辛くなる。

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