溺愛禁止令【赤司征十郎】

禁止 15 ページ16

まあモデルをやっているだけあって服のセンスはいいし、周りの女子達がひそひそ話ている声も聞こえる。



また、手までふってファンサービスもいい。


ここで会ったのも何かの縁かもしれないし、折角なので話しかけよう。





緑間のおは朝占いによる幸運をもってきてくれるかもしれなしな。









俺は自分の考えを内心馬鹿にしながら彼に近寄った。




赤「...やあ」



肩にポンと手をおいて挨拶。


黄「あっ ！赤司っち...赤司っち ！？」

俺だ、と認識した途端かなりの動揺をみせる涼太。なんだ、俺は何かしたか。


黄「珍しいッスね、こ、こんなとこに」

そう言いながらもダラダラと汗を垂らしている。





これは冷や汗か。




赤「ああ。たまにはな。...どうしてそんなに動揺しているんだ」

おかしい。


あきらかにおかしい。



黄「なんでもないッス。ほんとに ！ところで今日は何を買いに ？」




赤「...新しい服でも買おうと思ってね」


話題の変え方はそれはもう不自然。こいつは嘘をつけないタイプだからきっと何かある。




黄「ああ ！俺めっちゃ赤司っちに似合いそうな服みたんスよ。確か二階の...あっ ！エレベーターを降りて目の前の店。早く行かないと売り切れちゃうッスよ ！」



確実に俺をすぐどこかへ行かせようとする態度。


何か隠してるというのは言うまでもない。





























が、別に今は特に気にならない。

正直これからの買い物の方が楽しみだったからだ。


赤「じゃあそこへ行かせてもらうよ」


特に勘ぐる必要なんか無いじゃないか。

隠したいんなら隠せばいい。








そう考えられたのはまだ、彼が何を隠しているのかを知らなかったから、だ。

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