溺愛禁止令【赤司征十郎】

禁止 1 ページ2

「征ッ ！みてみて今日のお弁当の卵焼き」


自信満々に自分のお弁当を僕に向かって突き出してくる彼女。

俺は屋上でバスケ部一軍、一軍マネージャーたちと普段皆で昼食をとっている。




少し形の崩れた卵焼きをキラキラした目で差し出す。


おそらくAが作ったんだろう。


「美味しそうだね。...けど少し不恰好」

苦笑いをするとたちまち彼女の頬が膨れ上がりそっぽを向いてしまう。



そんなAに近寄って耳元で囁く。

「たとえ形が崩れていようとAの愛情がつまっているんだ。だから俺にはどのおかずより輝いて見えるよ」




「ッ...征のバカ。最初からそう言ってよ」


顔を林檎色に染めてこっちを向くのはいくらなんでも反則だと思う。














「あのー。いちゃつくのはいいんスけどここはちょっと...」


凉太の邪魔が入る。

なんだ。悪いのか ？





「どうどうと魅せられてもリア充爆発しろです」


さらりと怖いことを言う黒子は...そうだな、スルーしよう。




すると緑間が大きなため息をつく。



「辞めておけ黄瀬、黒子。こいつらは帝光中を代表すると言うバカップルだ。何も通じないのだよ」





すると周りのキセキが一斉に頷く。


「バカップルだって、征」



にひひと嬉しそうに笑って俺を見つめる。




「最高の褒め言葉だね」


それに笑い返す。

と、何故かどこからかツッコミがとんできたのだが。

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