おさないあかしさん ページ6
目に入った光景は、黄緑色のドレスを着た俺と同世代の女子が色気をたくさん醸し出しながらも健全で若々しい踊りをしている、という光景だった。
《すげぇよなレタス姫、非公式のファンクラブは今混雑してるんだとよ》
《まじ!?でもなぁ俺、待ってでも入ろうかな!》
《レタス姫、ドレスが似合うわよねぇ》
《レタスの花言葉は“牛乳”、彼女達はその名の通りユーモラスで訳が分からなく、とてつもなく美しく楽しい踊りを見せてるれるんだねぇ。》
赤「レタス・・・姫」
しなやかで大人びていて、表情も色っぽいがキレのある踊り、かと思えば止まって、サンバなのに止まるのか?面白い、そして踊りは花があり、静止している間も俺の目を釘付けにして見せた。
赤「すごい・・・俺もあんな子と」
何かが疼く。足が自然にリズムを取り出し、観客と同じように何かある度に拍手をしてしまう。
『・・・』
赤「!」
ここで彼女と目が合った気がして、さらに見入ってしまったとき、
星「せ〜いくんっ、なにしてるのっ?」
邪魔が入った。背中に重みが走る
赤「ここの踊りがすごくてな。見入ってしまった。」
星「・・・ふーん?この踊りがねぇ。でも男の人、いい表情だねっ」
違う。こいつは何もわかっていない。確かに男の方も色気があって入りきっているが、どう見てもフォローに助けられているようにしか感じられない。リードが伝わりにくくてもあのレタス姫のフォローがしっかりしているから整った踊りのように見えるのだ。
“イケメン・・・”
またあいつの考えが読めてしまった。
もう1度フロアを見る
もう大盛り上がりで、俺の父と母ですら楽しそうに拍手をしている。
あの爽快で面白い踊りを見たら、自分の今までの嫌な感情全てが飲み込まれていく気分になった。
終わった瞬間にどっと拍手が沸き起こる
《レタス姫ー!!》《愛してるぞおおお!!》《ヒューヒュー!》《最高だわ!!》
またしなやかにお辞儀をしてフロアを出ていく姿もまた、可愛らしく、美しくもあった。
入れ違いに俺達が入る時のことだった。
星「レタス姫、なんて。だっっさ」
聞いたこともないような低い声で言った彼女は、醜さそのものだった。
俺はあいつに平手打ちでもかましてやろうか肩をつかもうとした時、レタス姫がきょとんとした顔で言った。
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つゆロロ(プロフ) - あひるさん» ありがとうございます。荻原ちゃんの楽器についてですが、お好きなものを想像してください(笑)私的にはバリトンやユーフォなどの低音楽器をイメージしておりますが。初コメントうれしいです!これからもどうぞ、見守ってくだされば幸いです((*_ _) (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3fbfa2c7b2 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!因みに夢主ちゃんの楽器はなんですか? (2017年11月20日 1時) (レス) id: a0a203a011 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つゆロロ | 作成日時:2017年11月7日 0時