【花言葉は】レタス姫【牛乳】

おさないあかしさん ページ5

赤「･･･」



最初の印象は“つまらないもの”だった。



社交ダンスなんてたかが知れてる。俺だって四年習ったが、いいパートナーが出来ないし、高い技術を持っていたって俺との相性が悪けりゃそれで終わりなのだ。



赤父「征十郎、今日も頼むぞ」



“まぁどうせ優勝だが”



父の声が丸聞こえだが、髪型も衣装もかっちり決めてしまった俺は出場の一択しか選べなかった。



星「今日もよろしくね！征ちゃん、頑張ってね」



パートナーだったこいつも、俺が社交ダンスを好きになれない理由の一つ。俺に惚れてるのなんてすぐに分かるし、面倒だった。腕の絡め方は硬い、体も硬い、顔はいいがなんだかシルエットに花がない。



“頑張ってね”なんて他人事みたいに言って、汗一つかかず俺のリードに合わせて楽して、あいつは何が楽しくてこの踊りを続けているのか、考えることもしない俺は、呆れてしまったようだ。



赤「ああ。星愛、行こうか」



星「うんっ、星愛、今日もフォローするから、まかせて！」



彼女の手を取り、ホールへ向かった



まだ余裕があるな。ソロとなればかなり時間もある。



そう思い、特に興味があるわけでもなく



そこで俺は出会った。


《66番！すげぇぞ！！》
《いいわぁ！きれいよー！！》
《今日の優勝、赤司組かと思ったけど、やっぱこっちに入れよ》
《すげぇ！あの組、あれだろ！伝説の･･･》
《《レタス姫！！》》



赤「レタス姫？」



彼女に。

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