りょうたさん/てつや ページ33
『うぇーん』
紫「どしたのー」
『あっちーよぉ』
黄「いやそんなにくっつくからでしょ!いい加減その見せつけみたいな絵になるイチャコラやめて欲しいっス!!興奮するんで!!」
ベッタリとくっつくAと紫原をみてほのぼのする。
今日もいつも通り、平和だ
『あ、くろこさんだ』
黄「っ!」
紫「・・・」
遠くをひとりで歩いていく黒子をみつけたAがその名を呼ぶと、2人が動揺する。
『?どうしたの』
黄「絶賛喧嘩中っス」
『このあいだからずっとじゃーん。なかなおりしないの?』
紫「無理かなー。今日おれ部活いかねー。」
むぅとした顔のAっち。ごめんね・・・
そう思うと、Aっちがするりと紫っちの腕から抜けて、ひょこひょこ歩いていった。
黄「追わなくていいんスか?」
紫「・・・」プイッ
あ、そうだ・・・。
オレらも、喧嘩してるんだ。
────
一人で廊下を歩く。最近は暗いことしか考えられない。
『てつや、』
急に大好きな人の声で名前を呼ばれたのでびくりとしながらも振り向く。
「荻原さん・・・」
『なにそんな泣きそーなかおしてんの』
そう言われて気付く。どうしてでしょう。
「止まらないんです。涙が」
そういった途端にぼろぼろと涙が溢れてくる。すみません荻原さん、みっともないですよね
『おいで』
腕を広げた荻原さんの胸に飛び込む。あぁ、情けない。だから僕は強くなれないんだ
────
『よしよし』
「っ、ふぅ・・・ぅッ」
『辛かったね、だれにも言えなかったんだね』
「すみまぜ、ぼく、ぼく・・・ッ!」
本当に情けない。ずっと誰かに聞いて欲しかった。あの日のこと、
いや、誰かにじゃない。荻原さんに聞いて欲しかったんだ。
『ふふ、てつや頑張りやさん。てつやがおもってるほどそれは罪じゃないよ』
僕が黒澤さんを突き放した、それは相手が誰であろうと罪なんです。
『いや、ちがう。罪は罪でも、おもさがちがう』
なんて優しい人なんだ。なんて美しい人なんだ。
僕の抱き締める力が強過ぎたのか、荻原さんがバランスを崩して壁にもたれかかって座ってしまった。
ダメだ、あの時と一緒じゃないか!!僕は一体何を・・・
『いいよ、全然一緒じゃない。だめじゃない。わたしはてつやのこときらわないから』
真剣な顔でそう言うから、安心して甘えてしまうんだ
15人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つゆロロ(プロフ) - あひるさん» ありがとうございます。荻原ちゃんの楽器についてですが、お好きなものを想像してください(笑)私的にはバリトンやユーフォなどの低音楽器をイメージしておりますが。初コメントうれしいです!これからもどうぞ、見守ってくだされば幸いです((*_ _) (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3fbfa2c7b2 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!因みに夢主ちゃんの楽器はなんですか? (2017年11月20日 1時) (レス) id: a0a203a011 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:つゆロロ | 作成日時:2017年11月7日 0時