第23話。 ページ24
「どうだ?」
「うわ、熱ある」
「な、何度だったんだ?」
「38.5℃……、」
意外と高くてビックリしてしまった。
とりあえずカラ松くんに移るといけないから、部屋から出てもらわないと。
「カラ松くん、移るといけないから…」
「いや、俺は看病するつもりだ。マスクもする。お粥は作れないけど梨くらいなら剥ける…!」
だから待っててくれ!と、出て行ったカラ松くん。
「……」
本当に優しいなぁ、カラ松くん。
少し眠くなって、カラ松くんを待っているうちに重い瞼が降りてきて、目を閉じた。
私は意識を手放した。
☆
「A、起きれるか?」
「ん…、んー?」
眠い目は覚めないで、閉じたまま返事をした。
「A、梨を剥いてきたんだが……」
「んー、ありがと……カラ松、くん」
目を開けたけど、まだ頭は夢現のまま。
何だかふわふわして頭がよく回らない。
「食べられるか?」
「んー…食べられるよ」
「……やっぱり心配だ。食べさせてあげるからな」
小さくカットされた梨をフォークで刺して、私に差し出した。
「……ありがと…」
あーと口を開けて、梨を食べた。
うん、美味しい。
今思ったけど、はじめてカラ松くんにあーんされたな。
そう思ってると、意識して顔が赤くなる。
「ど、どうした?A。顔赤いぞ?はっ、熱が上がったのか!?」
「いや、だいじょ」
「大丈夫じゃない!安静にしててくれ!薬を持ってくる!」
私の言葉を遮って、慌ててカラ松くんは出て行った。
「あー……行っちゃった…」
大丈夫なのに。
12人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
金平糖(プロフ) - 夢沢夏美さん» わざわざコメントありがとうございます!とても嬉しいです!更新は遅いですが、気長に待ってくれると嬉しいです…! (2018年9月2日 22時) (レス) id: df27c0b327 (このIDを非表示/違反報告)
夢沢夏美(プロフ) - お買い上げありがとうございます!一読者として楽しみにしてまーす!設定はもう任せますからお気になさらずー! (2018年9月2日 21時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:金平糖 | 作者ホームページ:(ヾノ・∀・`)ナイナイ
作成日時:2018年9月2日 21時