貴公子の告白-6- ページ38
当時のfineの振り付け、ほぼすべてやっていたんです。勿論、Knightsのも同時進行で。曲の雰囲気が違うから、ですかね。インスピレーションが溢れてました。
一つ一つが愛を込めた芸術です。僕のかけがえのない作品です。
「他とは一風変わっていたから愛されたのかもね」
だからきっとあの男は僕も危険視したのでしょう。いつだって、恐ろしいのは何も持たない欲深い人間です。
でも、今でこそ彼は可哀想な人間だと思えるようにもなりましたね。哀れとしか言いようがありまん。
だって、すべてを周りが羨むものを持っているのに本当に欲しいものだけは回りから奪い取らなければ手に入らない。
ちょっとずつ、ちょっとずつ学院の活気が無くなって、fineの名が知られ始めた頃にようやく気がつきました。
僕の作品が道具になっていたことに。ドリフェスの相手を踏み潰す汚れた道具に成り果ててました。
「……」
嫌だな、皆さんが悪い訳じゃないですよ。何も知らない無知な僕が悪いだけです。
……すみません、ちょっと休憩挟んでもいいですか?
「出て行ってしまったか……」
「しかたがないです
になちゃんにとっては『ぜつぼう』をくちにだしているのと『おなじ』なんですから」
「……そんなこと、何も言ってくれなかったじゃない」
「………ったく、甘えるってこともちゃんと覚えなよねぇ」
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作者名:雪桜 | 作成日時:2016年9月25日 12時