【妖狐×僕SS＊黒子のバスケ】私と誠凛と妖館＠final

177. ページ1

【思紋side】


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思紋「完結は･･･、近いようじゃな･･･。」


クロエ「そうですね。」


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物語の完結は、人生の最期じゃ。


儂はそう、考えておる。


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人それぞれの人生、人それぞれの最期。


彼女の人生の最期は、物語の完結は、
やがて訪れる。


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残夏のやつは、もしかしたらもう視えておるかもしれん。


あいつも儂も。

どれだけ生まれ変わっても、前世を知っておる。


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視えてしまうのじゃ。

悟と百目の便利で不便な能力の所為での。


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儂らの人生･･･、先祖返りである儂らの人生は、

多少のズレはあっても、基本、前世と相容れない。


儂らは同じ人生を繰り返す。

行きつく先が違うのかも知れんが。

それでも同じような人生を毎回送る。


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凜々蝶のやつが妖館に引っ越すのも、
蜻蛉のやつがああなのも、
双熾のやつが菖蒲に助けてもらったのも、すべて、じゃ。


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･････････じゃが。


あの、桜ヶ崎Aというやつは。


前の･･･、ひとつ前の記憶にはない顔じゃ。


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ちょくちょく、記憶には現れるものの、

毎回毎回、いる、というわけではない。


運命が、人生が、毎回違うのじゃ。


見かけない。


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そしてそれも、Aの運命なんじゃ。


あやつの人生は毎回違うようじゃが、

結局あやつがたどり着く人生の最期は、“すべて、全く同じ。”


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思紋「人生とは･･･、運命とは･･･、儚いもんじゃのう･･･。」


クロエ「･･････はい。」


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役者は全員そろったのじゃ。


向かうは、完結のみ。


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