私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ19)

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＃６４４ページ19

和也side

和「…失礼しまーす」

ロッカーに掛けてあったスクラブに袖を通してAの病室に向かった。

翔「寝ちゃった…」

翔ちゃんに抱き締められながら眠ってしまったA。

なんだか赤ちゃんみたい(笑)

翔「大野さんにガツンと怒られてたからね〜」

ああ、あの人怒ったんだ…

そんな気はしていたけど翔ちゃんがこっちに回るのなんだか新鮮。

和「A、本当は寂しかったんだと思いますよ。」

翔「見つけたの、あの海だったんだって？見つけてもらう気満々じゃん(笑)」

本人は放っておいてほしいなんて言ってるけど本音はそんなことこれっぽっちも思っていないんだろう。

だって…

今だって翔ちゃんの白衣をぎゅっと握っている。

放っておいてほしいならこんな可愛いことしないよ(笑)

翔「この前のODの件もそうだけど、1人で抱え込みすぎなんだよな…」

昔から自分の気持ちを隠してしまうからなかなか俺らが気づくことが出来ない。

そんなんじゃ精神科医失格かもしれないけど俺らはエスパーでもなけりゃ魔法使いでもない。

心の中なんてどう頑張っても見えないんだよ。

和「カウンセリングでも何も話してくれないんですもん。」

翔「なんの為の時間だよ(笑)でも…抱えてること全部は話しづらいんだろうな。」

Aの味方はたくさんいることにそろそろ気付いてよ。

俺らはずっと頼ってくれることを待ち続けているんだから。