44.校門で ページ45
『みんなー!!さっさと片付けしちゃって!!
もう、下校時間がすぐそこ!』
劇も終わり、皆んな衣装で写真を撮ったりしていたら、とても時間が経ってしまっていて、片付けも終わってないのに下校時間が迫っている。
クラスのみんなは、バタバタしている。
他クラスに貸していた自分らの机を整頓して、後片付けは終わり。
自分の机に忘れ物が無いか、確認すると、
カサ
『ん?……手紙?』
ノートの切れ端を破ったような、手紙が入っていた。
雑な字だけど、どこか丸みを帯びている字。
侑の字だ。
___校門で待ってる。
それだけが書いてあった。
こんな、手の込んだ手紙なんて、LIMEでも、すればよかったのに、と思って携帯を見たら、
侑からは、同じようなLIMEが来ていた。
『ありゃま、てか、行かなきゃ!』
それを確認すると、侑がいるであろう、校門に向かう。
今日は、文化祭で下校時間が1時間も早い。
まだ、空は青い。でも、太陽はだんだんと傾いていて、もう少しでオレンジ色になりそうだ。
『侑!』
侑「お、A。ほな、行こか」
『どこに?』
侑「野狐の中庭。」
『野狐?え、中学校の中庭に忍び込むの?』
侑「おん」
『なんでよ、』
侑「やり直すんや」
『は?』
私は、侑と、さっきキスをしたのが嘘のように普通に振る舞う。
そして、稲荷崎からさほど遠くない野狐中までしょうもない話をしながら、向かう。
_____野狐中の、中庭……それって、あの時の?
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Ut(プロフ) - 面白いです!いつも見てます。オチは角名がいいです! (2020年9月27日 18時) (レス) id: b32c4e10d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちーーべすな | 作成日時:2020年4月29日 23時