元彼は学校の人気者【宮侑】【角名倫太郎】 (ページ46)

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45.やり直しページ46

侑「おー、久々やな」

『な、』

侑「ほな、中庭行こか」

『おん』

ｻﾞｯ

校舎の少し窪んでいるところにある中庭。

風通りもよく、太陽の光も差し込む。
今もここは、夕焼けに照らされている。

侑「ほんなら、本題に入るで」

『おん』

侑「さっき、Aは、キス…したん？」

『せや』

侑「俺のこと、好き言うた？」

『言うたな』

侑「それって、恋愛的にやな？」

『せやで』

ﾆﾔｯ
侑「ほんなら、やり直そ」

『だから、何をや』

侑「フッフ、」ﾊﾟﾝｯ

侑が思い切り手を叩く。

侑「A、あの、俺な」

『何？』

侑「す、すk、すき、焼き！！」

『すき焼き？』

侑「ちゃ、ちゃうくて！！」

『(！あ、そう言うことかやり直すって…)
ほれ、男なんやろ、はっきりしなよ』

侑「俺は、お前のことが好きなんや！付き合うてくれ！！」

『それ、ほんま？』

侑「嘘はつかん」

『こんな、私で良ければ』

ｷﾞｭｯ

侑が私を優しく包み込む。

身長差で侑が私の頭の上に顎を置いている。

侑「あーーー、よかった。

A、やり直すの意味わかった？」

『3年前の告白を、やろ？』

侑「正解。俺、別れた時さ、バレーも人間関係も何も上手く行ってなくて、Aに言われたことにカチンときてしもたんよ。

何て、言われたかは、今は覚えとらんけど」

『え、侑今まで、3年間、私の事好きやったん？』

侑「3年どころやないで、そろそろ4年くらい好きなんちゃう？」

『嘘やろ…』

侑「なぁ、俺ら、付き合ってるって事でええんよな？」

『おん』

それを聞いた侑は、密着していた体を離して、向き合う。

侑「……A」

そう言った、侑がどんどん私に近づいてくる。

私は、スッと目を閉じた。

中学校の中庭で夕日に照らされる2つの影が

重なった。