検索窓
今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:22,106 hit

《触れた扉》 ページ19

「テツ君、」

「なんでしょうか、Aさん。」


Aは黒子の名前を呼ぶ。すると、丁寧な返事が聞こえた。黒子の律儀な性格にAはバツが悪くなって顔を背けた。


「何も聞かないの? 」


Aが言った。声が震えていた。聞かれるのが怖いのだろうか、それとも何も聞かない黒子に対して申し訳ないのか、それはAにしか分からない。どちらにせよ、今にも泣きそうに顔を歪めたAの表情は抱きしめる黒子には分からないだろう。


「Aさんが聞かれたくないってことぐらい僕でも分かりますよ。大丈夫です。」

「うん、ありがとう。」


黒子は抱きしめる腕の力を、少し強めた。Aの声は震えていなかった。だが、黒子の表情は暗い。そして、バツが悪そうに黒子が口を開く。


「ただ、僕だって気にならないと言ったら嘘になります。それは勿論、他のキセキの世代(みんな)も例外ではありません。」


Aは黙ったまま耳を傾ける。黒子のいうことは最もだ。隠し通すつもりもないし、隠し通せるものだとも思っていない。


「さっきも言いましたが、黄瀬君のメールでキセキの世代全員がAさんが海常に通ってることが知られました。恐らく、近いうちにキセキの世代全員が集合することになると思います。」

その時は、どうか話してください。


Aは黒子の言葉に頷く。隠さない。否、隠せない。それはAもずっと分かっていたのだ。海常に黄瀬が通っていると気がついた、あの入学式の日に。
Aは急に怖くなって、黒子を抱きしめる腕を強めた。

《逸らしたら負け》→←《この腕に謝罪の意を》


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

狸の置物

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:黒子のバスケ , キセキの世代 , 海常   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

藤織 藍沙(プロフ) - すっごく面白いです!更新頑張って下さいね! (2015年7月31日 8時) (レス) id: dd65d1f829 (このIDを非表示/違反報告)
舞香(プロフ) - 更新、頑張ってください!まだかまだかと楽しみにしています!笑応援してます! (2015年6月22日 0時) (レス) id: 8017bac195 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ハートの時計さん» コメントありがとうございます! これからも頑張っていきますので、宜しくおねがいします! (2015年4月9日 6時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ハートの時計(プロフ) - 面白いですね(⌒▽⌒) 頑張ってください (2015年4月9日 0時) (レス) id: 2c10ee03cd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:海姫 | 作成日時:2015年2月27日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。