歓迎会 ページ5
案内が終わるとやる事がある、と言ってリナリーはどこかへ向かった。
私は用意してもらった自室で荷解きをしてからふらりと歩き出す。
行くあてもないけどここまで広いんだから時間は潰せる。
さっきの案内を思い出しながら覚えるために歩く、歩く、歩く。
窓から差し込む光は橙色に変わっていく。
一回りした所で自室に戻ってベッドに寝転がり、今日は色々あったなぁと思い出す。
「黒の教団…。怖いところかと思えば、そんな事無かったなぁ」
歩いている途中に出会った人達は優しい人ばかりだった。
警戒する意味なんてないほどに。
ほっとした、安心した。
私は部屋の窓の外から見える空に浮かぶ月に向かって「これから頑張ろう」と呟いた。
すると扉がノックされる。
返事をしながら開けるとリナリーがいた。
「Aちゃん、今から食堂に行こ!」
「わかった!」
どこか張り切っている様子のリナリーに着いて行く。
食堂に近づくにつれてわいわいと声が聞こえる。
大きな扉を開けると、パァン!とクラッカーの音が響き私は飛び上がった。
「入団おめでとう!」
「…え?」
きょとん、としていると歓迎会だと説明してくれる。
「僕はアレン・ウォーカーです。これからよろしくお願いします!」
「A・アイリオです。こちらこそ、よろしくお願いします。それと…歓迎会ありがとうございます!」
蕩けるように笑ってからみんなの輪の中へ入る。
挨拶をして、ご飯を食べて、色々な人と話をして…。
あっという間に夜は更けていった。
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:衿歌 | 作成日時:2019年7月30日 23時