【ハイキュー】ど う し て こ う な っ た 。【白鳥沢】

可笑しい ページ25

五色side


今日の午前練は一通り終わり、各自休憩を取っていた。

俺はAさんのところに向かう。


「Aさぁん！俺のスーパーストレート見ましたか！？今日は調子良かったんですよッ！」

「.....うーん、どうだろう」

「！？」


え、いつもなら...っ、褒めてくれるじゃないですかぁ、...！！
どうして、そんなこと言うんですか...ぁっ！！俺、白布さんや他の人なら何言われても耐えれます。

でも、Aさんに言われたらっ、俺....おれ......！


「....っうぅ、」


涙がじわっとにじんでくる。それを見たAさんは


「あっ、ごめん。そういうつもりで言ったんじゃないの。...あぁぁ、そんなに泣かないで。ごめん、私の言い方が悪かった。だから、ね？」


泣かないで、と指先で俺の涙を掬ってくれた。
...なら、なんでそんなこと言うんですか、？

そう問いかけると


「私が言いたかったのは、もちろんストレートは凄かったよ？でもね、工の凄いところはそこだけじゃなくて、レシーブとかサーブとか、あとはブロックとかも、全部全部凄かったねってことを伝えたかったの。....あ、でもまだまだ伸びしろはあるけどね」

「っ、ほんと、ですか...？」

「うん。本当だよ」


小さい子をあやすみたいに、ポンポンと頭を撫でるAさん。
...俺のこと、そんなに見ててくれたんだ。


その事実に嬉しさが込み上げてくるのが分かった。
Aさんが、俺”だけ”を見ててくれた。それだけでもう.....っAさん、好きです。もう、大好きすぎて可笑しくなりそう......



だから、Aさんを見る害虫は俺が始末しないと。
Aさんが汚れちゃう。


「ほら、次期エースがそんなに泣かないの。午後からの練習も頑張ろう？」


俺は目尻に浮かぶ涙を拭って、元気よく「はいっ！！」と返事をした。

じゃあ早速、害虫退治にいかないと！！



Aさんもきっと迷惑していますよね！！待っていてください！俺が、貴女を守ってあげますからね！！


「アッッッ！！！」

「？どうした工？」


よく考えたら、俺の涙がAさんの指に染み込んでいるよな...？



Aさんの体内に、俺の一部が入っている....ッッ！！こんなに喜ばしいことはない！！何て光栄なんだろう！

天童さん辺りに自慢したい！！後でしてこようかな？

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