過去の部屋 ページ26
｢Aーーーーっ！！！｣
坂田の声が聞こえたのでふっと右に避けるとそのまま前を過ぎていく。足でブレーキを掛けて、『ちょ、』と小さく声を漏らす。
｢もーっ！なんで避けたんよ！！｣
｢誰がハグすると思ってるの。石油王としかハグしないから｣
その瞬間、腰のあたりからするりと手が伸びてくる。後ろから抱きしめられていることに気がつく。『…つーかまえた』ってソプラノの声が聞こえて、しゃがみ込むと簡単に逃げることが出来た。
｢うぇっ？！なんでしゃがむの？！｣
｢…｣
｢えっ？！無視？！｣
私は教室に入るとブレザーから緑のフードを出したままの小柄な彼がドヤ顔で私の机に座っている。ため息をついて彼を押し出すと、『っうぉ？！』と声を上げてバランスを崩して机から転げ落ちた。
｢まじで落とすとは思ってなかった…いって｣
｢邪魔｣
｢キスしたいんだけど｣
｢無理｣
浦田はチッと、舌打ちを漏らす。すると後ろから肩に顎を乗せてきた。そらるさんだ。
｢…眠い｣
｢永遠に寝てください。教室違いますよ｣
後ろから抱きつくだとか、バックハグだとか、『キスしよう』だとか、後ろから肩に顎を乗せるだとか、そんなシュチュエーションでドキドキしない。私はゴミでも捨てるように手でそらるさんを追い払う。
(…あぁ、今日もめんどくさい。)
これが、私の日常。
＊
｢そういや、センラとまーしぃ同じクラスやで？｣
｢え、知らなかった｣
｢…そりゃそうだよ坂田、俺らしか見えてないもんね？｣
｢私ひとりが好きだからいつも1人です。｣
｢俺ら存在消されてない？？？？？｣
私はまた、いつも目にする坂田とそらるさんから離れて、非日常な白い空間を後にする。
＊
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しらす - は？猫耳さかたんとか天使かよ (2019年4月23日 13時) (
レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - Blackgirlさん» コメントありがとうございます。続編もご期待に添えるよう頑張らせていただきます (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - 歩さん» コメントありがとうございます。続編もよろしくお願いします…！ (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
Blackgirl(プロフ) - みんな一途で可愛い。続編期待してるで。 (2019年2月22日 23時) (レス) id: 61c7222caa (このIDを非表示/違反報告)
歩 - ついに続編ですか！！おめでとうございます！黒幕も出てきた(？)事だし、これからの展開が更に楽しみです！続編もふぁいとですっ！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 13020661c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょうゆのすけ | 作成日時：2019年1月21日 16時
