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太ももを撫でないと出られない部屋 ページ24

重い足取りでまた同じような扉を開けた。あぁ、また同じ部屋だ。永遠のループに頭が可笑しくなってしまいそうだ。

だけど、『意図的な誘拐』だったとしても、ヤツらと一緒に部屋に閉じこめられるだけ、一人で閉じ込められなくて良かった、と思う。

部屋を開けると人の塊がふたつ。


「…2人?」


2人仲良く寄り添いあって眠っている。そらるさんと坂田。仕方ないし二人ともを起こす。2人が目を擦りながら起き上がると同時にモニターの画面も起き上がる。



【太ももを撫でないと出られない部屋】

【1人が触れられる人、残り2人は右太股、左太ももに分けること】

【5分間行ってください。手を止めるとタイマーは止まり、もう一度やり直しとなります】


「ルールが細かくなっとる」

「まふが言ってたレベルがどうこうってこれか…」


2人は『誘拐犯』だという扱いに今なってしまっている。私は彼らから1歩離れてモニターを見つめていた。


「あ、そだ、A。」

「なに」

「まーしぃから何聞いたんか教えて?」


率直な質問に私は顔を曇らせた。きっと彼らは『運営側』に操られていることに気付いていないのだから。


「…別に」

「隠しカメラの位置まで特定してて壊すぐらいだからね。…大事な話だったんでしょ?」

「早くおだい終わらせましょう。



…私は、あなた達から逃げます。ここから出ます。」



そう宣言すると二人とも目を丸くさせて驚いた。坂田は『あ、まーしぃそれ言ったんかァ』と独り言を零して苛立った様子をみせた。そらるさんはにこりと笑った。


「…じゃ、早く終わらせよう?坂田、右か左、どっち?」

「待ってください、私がどうして触られる側に…」

「え?…そんなの決まってるじゃん。」



あぁ、重たい。

この人たちの愛は、重たい。



「逃げようとしてるから、押さえつけてるんだけど」



そう言って表情崩さずに『早めにするから、おいで』とそらるさんの低く優しい声が聞こえじっとしていた。

坂田が左、そらるさんが右。私は床に尻を付けて足を伸ばして座った。2人は短パン姿の私の太ももに手を伸ばす。太ももなんて、触られたこと無い。



肌と肌が触れた瞬間、ピリッとした感覚がして思わずピクンと肩を震わせた。擽ったいを超えた感覚に耐えられない。



「…っまって、怖い。」



その感覚が、新しすぎて怖い。

堕ちてしまいそうで、怖い。

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しらす - は?猫耳さかたんとか天使かよ (2019年4月23日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - Blackgirlさん» コメントありがとうございます。続編もご期待に添えるよう頑張らせていただきます (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆのすけ(プロフ) - 歩さん» コメントありがとうございます。続編もよろしくお願いします…! (2019年2月24日 15時) (レス) id: d6c32b13a2 (このIDを非表示/違反報告)
Blackgirl(プロフ) - みんな一途で可愛い。続編期待してるで。 (2019年2月22日 23時) (レス) id: 61c7222caa (このIDを非表示/違反報告)
- ついに続編ですか!!おめでとうございます!黒幕も出てきた(?)事だし、これからの展開が更に楽しみです!続編もふぁいとですっ! (2019年2月22日 20時) (レス) id: 13020661c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しょうゆのすけ | 作成日時:2019年1月21日 16時

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