回収 ページ11
｢うらたくん｣
｢…｣
｢このうらたくんが飲んだペットボトルのゴミ要らない？｣
｢お前が要らない｣
そっかーなんていいながら私はうらたくんが飲み終わったオレンジジュースを手に取った。はーっ、これ、さっきうらたくんが飲んだ…。
じっと見つめていると手からペットボトルが消えた。何っ？！
｢気持ちわりぃわ！何見つめてんだ捨てんぞ！｣
｢え！！！！！国宝が！！！！｣
｢ゴミを国宝言うな目ェ腐ってんのかよ｣
｢腐ってない！｣
私の話を無視してペットボトルを遠いゴミ箱に目掛けて投げた。綺麗にシュートが決まり、うらたくんは小さくガッツポーズをした。可愛い。
｢オレンジジュース欲しぃんなら買うから。｣
｢うらたくんの飲み終わりが欲しいんです｣
｢それは無理｣
｢そうですか……｣
｢…なんでそんなしょぼくれんだよ腹立つ｣
そう言って席を立ってしまった。数分して帰ってきた。手にはオレンジジュースが。
それを私に見せてから蓋を開ける。そして飲む。なに、なんですかこれ…。そして飲みかけのまま私の目の前にズンっと見せてくる。なんの地獄ですかこれ。
｢ん。｣
｢ひゃい？！｣
｢要る？｣
そして意地悪そうに笑った。あ、その顔目に焼き付けとこ。…おっと、そんな事じゃない。最大級のチャンスが恵まれた。断る意味もない！
｢欲しいです！！｣
｢分かった。じゃあ坂田にあげてくる｣
｢なんで坂田くん！！！｣
ほいっ、と言って隣にいた坂田くんに手渡すと嬉しそうに飲んでいく。そしてぷっはー！なんて言ってペットボトルを口から離した。
｢…あの子にあげんの？｣
｢おう｣
坂田くんがうらたくんに手渡し、それが私に回ってきた。
｢ほら、俺と坂田のペットボトルだぜ？残りあるけど…飲む？｣
｢勿論！の、のののの、飲みます！！！｣
｢…うらたんひっどい奴｣
センラくんが遠目からボソリと呟いた。そんな事なんて全然考えずにうらたくんから手渡された。フタを開けてふわりと広がるみかんの香り…今から、わたし、うらたくんと坂田くんと…
間接キス！！！！！
ドカーンと火山が噴火して顔がトマトみたいに真っ赤になる。あぁああぁ…だめだ、手が震えて口に近付けられない…。
目をつぶって蓋を閉めてうらたくんの胸元に押し付けるように返した。すると私を見下すような瞳でこう言った。
｢…ほぉら、意気地無し。｣
｢ゴミを集めるのが趣味なんです！！！｣
｢あっそ｣
＊
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砂糖 - 好き過ぎです。。。みんな可愛い。。それぞれの特徴とか捉えててめっちゃいいです！！応援してます！！ (2019年2月7日 19時) (
レス) id: af14fa7348 (このIDを非表示/違反報告)
宵月 - 今読み始めたけど、好きです！コンタクト目の裏側に入るの痛そう…。 (2019年2月2日 1時) (レス) id: 2ee1ef2d9b (このIDを非表示/違反報告)
雫@更新おそめ(プロフ) - やばいめちゃ面白い展開になってますね！！更新が楽しみです！！ (2019年1月26日 15時) (レス) id: 2e94dfd782 (このIDを非表示/違反報告)
みずたまみさき - 夢主ちゃんが私と同じ考えな気が…。 おもしろいです！頑張ってくださいー！！ (2019年1月14日 23時) (レス) id: 88a569b2f9 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木(プロフ) - 本当に面白いです（ ; ; ）更新楽しみにしてます！！ (2019年1月13日 20時) (レス) id: a69c266943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょうゆのすけ | 作成日時：2019年1月6日 12時
