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6話 ページ8

三郎side


三郎「ったく、帰って来て早々二人してA姉を攻めて…ああなるのは毎度目に見えているでしょう!」


一郎「だからってこんな遅くに帰ってきたら心配だろ…!」


三郎「うっ…確かにそうですけど…」



姉さんが部屋にこもってから、僕らはリビングでご飯を食べていた。


あの後何度かノックしたし、一応電話もメッセージも入れた。


全部無視という事は多分既に寝ていると思う。


姉さん…こういう事しょっちゅうあるし…



二郎「つーかあんなやつ放っておけばいいだろ。どうせ構っても喧嘩になるだけだし。」


あぁ…これだから低脳は嫌なんだ。


喧嘩の原因はお前にもあるだろ!


一郎「二郎。それは違うぞ。どんだけ仲が悪くても俺たちは家族なんだ。」


二郎「うっ、ごめんよ兄ちゃん…」


三郎「はっ、一兄に言われなきゃ分かんないなんてやっぱ低脳だな!」


二郎「んだと三郎ゴラ!!」


一郎「お前らなぁ…」


ため息をついた一兄はタッパーの蓋を開けてはもう一度ため息をついた。



一郎「水無瀬さんにも気ぃ使わせたみたいだし…申し訳ねぇな。」


水無瀬…というのは姉さんのバイト先の人らしい。


二郎「水無瀬って奴も気に食わねーよな。何様なんだよ…」


一兄と姉さんはあまりその人のことを教えてくれないけど、一兄が信頼してるから良い人…なんだと思う。


一郎「とりあえず、Aとは明日話してみる。悪ぃなお前ら、せっかくの飯の時間だってのに。」


二郎「兄ちゃんが謝る事ないだろ…!悪いのは元々…」


三郎「おい二郎。それ以上は黙ってろよ。一兄、僕も後でもう一度A姉の部屋に行ってみますね!」


一郎「あぁ、よろしく頼むな。」


二郎「…あぁ!分かったよ、俺も後で謝りに行ってやる。」


三郎「なんでお前は上らなんだ!そんなのは当たり前だろ!」



再び始まった二郎との口喧嘩は、一兄の拳が落ちたことで終わりを告げた。





ご飯の後、姉さんの部屋に行ったがやはり返事は無かった。




A姉…いつも一人で抱え込んでますね…


水無瀬なんてやつより…僕を頼ってくださいよ…


僕だってもう立派な男です。守ることだってできるんですから…



そんな願いは、姉さんに届くことも無く消えてしまった。

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琳檎(プロフ) - しれっと更新再開します…。これからもよろしくお願いします…( ._. )" (6月20日 22時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 嵯峨野 繆謎さん» お久しぶりです。( 'ω')ノほんとに遅くなってすみません、こんなに早くにコメント下さって泣きそうな位嬉しいです!!! (2020年8月22日 0時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野 繆謎(プロフ) - やっと更新されたあああ!ずっと待ってました!! (2020年8月21日 23時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 叶芽さん» コメントありがとうございます、続きだすの遅くてごめんなさいね(´;ω;`) (2020年8月21日 23時) (レス) id: be3a7aa177 (このIDを非表示/違反報告)
叶芽 - 続きが気になりました!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年5月28日 17時) (レス) id: ab515b650e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳檎 | 作成日時:2020年4月13日 1時

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