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33話 ページ35

Aside


『弁当…忘れてた…』

今日は午前授業の途中から学校にきた。


あんな事があったばっかりで、あまり乗り気ではなかったけど楓に服を返す為に…

なにより楓に会えると考えれば思い足取りも少しはマシになった。



しかし、昼休みに弁当を食べようと鞄を漁るとそこには何も無かった。


そう言えば朝兄弟に会うのが面倒で…


あぁ、こうなるって考えを捨てるな、朝の私…



楓「ホントに能無しね…いいよ、私の菓子パン分けてあげる。」



『え?楓イケメンすぎ…惚れた!』


ぎゅっと抱き着くと暑苦しいと文句を言われた。





楓「あ……ねぇA、あれ。」


頭を軽く叩かれて、楓の指さす方向を見るとかなり見慣れた顔の男が立っていた。



『げ…なんで…』


扉の前に立っていたのは二郎で、私を見つけるとこちらへ来た。


二郎「お前!学校行くなら忘れないで持ってけよ!弁当!」


つかつかと近づいてきたかと思えば綺麗に包まれた弁当を押し付けられた。


『学校では私に話しかけないでって言ったじゃん。弁当ありがとう。お願いだから早く出てって…!』


二郎「はぁ!?せっかく持ってきてやったのにんだよその態度…!」


いいから早く出てけよ!


周り見ろよ、痛いくらいに視線が飛んできてんだよ…!



二郎「分かったから押すな!…クソ、せっかく持ってきてやったのに…」



背中をぐいぐい押していると文句を言いつつ不機嫌なまま教室を出ていった。



楓「…あんたらさっさと仲直りしなよ。」


『いや、喧嘩とかしてないし、仲直りとか意味分かんない…』


自分の席で今持ってこられた弁当を開けて口に突っ込む。



楓「…まぁ、家族の問題に私は口出ししないけど…」


いつも通りクリームパンを頬張りながら一瞬で興味を無くしてしまった。


え?終わり?突っ込んできたの楓じゃん、寂し…



あまりに冷めている親友にため息をついて弁当の残りを食べる。

あ、卵焼き味変わってる。おいしーかも…





「………」


「……」



いつもならすぐに手を出してくる彼女達が、この状況で何もしないことに私はその時疑問を抱くべきだった。


自分の気持ちに整理がつかなくても、兄達に相談すべきだった。









「……うん、よろしくね〜♡」



手遅れになる前の、この時に…






⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰

24.25話少し修正しました!


それと皆様のおかげで星が赤くなりました。

ありがとうございます<(_ _)>

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琳檎(プロフ) - しれっと更新再開します…。これからもよろしくお願いします…( ._. )" (6月20日 22時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 嵯峨野 繆謎さん» お久しぶりです。( 'ω')ノほんとに遅くなってすみません、こんなに早くにコメント下さって泣きそうな位嬉しいです!!! (2020年8月22日 0時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野 繆謎(プロフ) - やっと更新されたあああ!ずっと待ってました!! (2020年8月21日 23時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
琳檎(プロフ) - 叶芽さん» コメントありがとうございます、続きだすの遅くてごめんなさいね(´;ω;`) (2020年8月21日 23時) (レス) id: be3a7aa177 (このIDを非表示/違反報告)
叶芽 - 続きが気になりました!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年5月28日 17時) (レス) id: ab515b650e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳檎 | 作成日時:2020年4月13日 1時

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