朝起きたらそこは地獄でした。(鬼灯の冷徹)2

ごじゅうさんわですよー。 ページ23

世間には、夫婦仲が悪い家が多いのではないか



だが、逆に夫婦仲が良すぎても困る



その代表例が私の家だった。




「……お姉ちゃん…」



言っていた通り、旅行に行ってしまった二人と、テーブルの上に残されたお金




これまで、1食分を買いに出たことは有るものの、三日丸々両親が居ないのは初めてだった





当時、小学2年生の私は、何をすれば良いのかわからずにオロオロしていた。






(真理)「……ねえ、A…」





ふと、お姉ちゃんが






(真理)「…私、ご飯作ってみる」





そんなことを言った。




「……ええ！？





な、何で…？作り方とかわかんないよ？」






友人との話で、普通の家は母がご飯を作ると言うことは知っていた。




だが、家に包丁は有るものの使われた形跡はなくピカピカだし、冷蔵庫の中はカラッポだ。





どうやって作ると言うのだろうか





(真理)「…5年生から、家庭科の授業が始まったの。




その教科書に、お米の炊き方とか、味噌汁の作り方とか……色々と載っていたから、見ればいける。




材料、買いに行こう」





そう言って、両親が置いていったお金の中から千円札を三枚抜き出して





私達は材料を買いに行った。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






もうすっかり馴染みとなった店から二人分の材料を買ってきて、早速作ろうとした






だが





「！！お、お姉ちゃん！！お米流れてる！」




(真理)「…あ…ま、良いや」





米をとぐ時に、一緒に米を少量ながしてしまったり





(真理)「……Aー、ご飯の水の量ってこれくらいかな？





何か多い気がする」




「うーん……わかんない……」





小学2年生の私には、教科書の漢字もろくに読めなかったし、料理もできなかった。




だから、姉の横で教科書を読んでいたのだが



(真理)「……！A！…すごいことが起きた……」




「え！…な、何…！？」








(真理)「…味噌汁が、消えた…」





蒸発分の水の入れ忘れで、味噌汁が蒸発して無くなったりと






色々あってできたのが






(真理)「………」




「…………」




あまり美味しそうとは言えない、





というよりもハッキリ言うと不味そうな物が出来上がった。




正直言うと、あまり食べたくなかった。



だが



《ﾊﾟｸｯ》



(真理)「…！A！良いよ食べなくて！！」




私は、残したくなかった




姉が

ごじゅうよんわですよー。→←ごじゅうにわですよー。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す