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第11話 ページ11

ハリーside

僕はもう四時間もずっと、プリベット通りの両端がよく見える窓際に陣取っていた。

ダンブルドアが今夜十一時に迎えに来るからだ。

たった二週間ダーズリー一家とつきあっただけで救い出されるのは話がうますぎるような気がした。

いつの間にか寝てしまったようだが、辺りが急に暗くなったことで目を覚ました。


目覚まし時計が十一時を指していた。

僕は窓ガラスに鼻を押し付け目を細めて歩道を見つめた。

背の高い人物が長いマントを翻し、庭の小道を歩いてくる。

電気ショックを受けたように立ち上がり、慌てて荷物をまとめ始める。

ポテトチップスを放り投げたとき、玄関の呼び鈴が鳴った。


「こんな夜遅くに訪問するとは一体何やつだ?」


ダンブルドアがやってくるかもしれないとダーズリー一家に言うのを完全に忘れていた。

大変だという焦りと、吹き出したい気持ちの両方を感じながらトランクを乗り越え、部屋のドアを開けた途端、深い声が聞こえた。



「こんばんは。ダーズリーさんとお見受けするが?わしがハリーを迎えに来ることはハリーからお聞き及びかと存ずるがの?」


玄関口に、銀色の髪と顎髭を腰まで伸ばした痩身の背の高い人物が立っていた。

折れ曲がった鼻に半月メガネを載せ、旅行用の長い黒マントを着て、とんがり帽子をかぶっている。

バーノン・ダーズリーは自分の目が信じられないかのように訪問者を見つめていた。



「貴方の表情から察するに、ハリーはわしの来訪を前もって警告しなかったのですな。

しかしながら貴方がわしを暖かくお宅に招じ入れたということに致しましょうぞ。この危険な時代にあまり長く玄関口にぐずぐずしているのは賢明ではないからのう

ああ、ハリーこんばんは」

「失礼になったら申し訳ないが…」

「しかし、悲しいかな、意図せざる失礼が驚くほど多いものじゃ。なれば何も言わぬが一番じゃ。

ああ、これはペチュニアとお見受けする。アルバス・ダンブルドアじゃ。お手紙をやり取りいたしましたのう」



ダンブルドアはダーズリー一家の誰かが口をきくのを待っていたが、沈黙が続いたので微笑み、居間に進んだ。

話し合うことがあるらしく、ダンブルドアが杖を取り出すと、ソファが飛ぶように前進して、ダーズリー一家三人の膝を後ろからすくい、三人は束になってソファに倒れた。

僕に掛けるように言うと、さらに杖を降って蜂蜜酒を出した。


「さてハリー。面倒なことが起きてのう」

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真昼 - 最高でした!!一気読みしてしまいました!サラザールが好きなので、とても嬉しかったです!! (8月27日 7時) (レス) @page22 id: cd0b763249 (このIDを非表示/違反報告)
- 素敵な作品ありがとうございます (8月10日 11時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - ありがとうございます!これからもゆっくり更新していくので、どうか最後までお付き合いください! (2023年3月23日 10時) (レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
イジー - 続編!おめでとうございます!全ての話が面白いです、これからも頑張って下さい! (2023年3月23日 10時) (レス) @page2 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜彩 | 作成日時:2023年3月22日 16時

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