第12話 ページ12
ハリーside
「しかしまず君に話さねばならんことがある。シリウスの遺言が一週間前に見つかってのう、所有物の全てを君に遺したのじゃ。
グリンゴッツの君の口座に程々の金貨が増えたこと、そして君がシリウスの私有財産を相続したことじゃ。問題は、シリウスがグリモールド・プレイス十二番地を君に遺したのじゃ」
「ずっと本部として使っていいです。僕はいらない」
「それは気前のいいことじゃ。しかしながら我々は一時的にあの建物から退去した」
「何故です？」
「ブラック家の伝統で、あの屋敷は代々ブラックの姓を持つ直系の男子に引き継がれる決まりになっておった。シリウスはその系譜の最後の者じゃった。
遺言でシリウスはあの家を君に所有して欲しいということは明白になったが、あの屋敷に何らかの呪文や呪いがかけられており、ブラック家の純血の者以外は何人も所有出来ぬようになっていないとも限らんのじゃ」
「きっとそうなってます」
「もしそうなら、あの屋敷の所有権は生存しているシリウスの親族の中で最も年長の者に移る可能性が高い。つまり、従姉妹のベラトリックス・レストレンジじゃ。
我々があの場所を特定出来ぬようにかけた呪文が所有権がシリウスの手を離れたとなると、持続するかどうかわからぬ。今にもベラトリックスが戸口に現れるかもしれぬ。
当然、状況がはっきりするまであそこを離れなければならなかったのじゃ」
「でも僕が屋敷を所有することが許されるのかどうかどうやったら分かるのですか？」
「一つ簡単なテストがある」
ダンブルドアが五度目の杖を振った。
バチンと大きな音がして、屋敷下僕妖精が現れた。
僕はクリーチャーなんか相続したくなかったが、騎士団本部で暮らしたことを考えると、ベラトリックスの所に此奴が行くのはダメだ。
試しに黙れと命令すると、クリーチャーは無言で癇癪を爆発させていた。
どうやら僕はグリモールド・プレイス十二番地とクリーチャーの正当な所有者になったらしい。
クリーチャーにホグワーツで他の下僕妖精と厨房で働くように命令すると、心底おぞましげに僕を睨んでから、もう一度バチンという大きな音を立てて消えた。
「よろしい。もう一つ、バックビークのことがある。シリウスが死んで以来ハグリッドが世話をしているがバックビークは今や君のものじゃ。違う措置を取りたいのであれば…」
「いいえ。ハグリッドと一緒の方がバックビークは嬉しいと思います」
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真昼 - 最高でした！！一気読みしてしまいました！サラザールが好きなので、とても嬉しかったです！！ (8月27日 7時) (
レス) @page22 id: cd0b763249 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (8月10日 11時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - ありがとうございます！これからもゆっくり更新していくので、どうか最後までお付き合いください！ (2023年3月23日 10時) (レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
イジー - 続編！おめでとうございます！全ての話が面白いです、これからも頑張って下さい！ (2023年3月23日 10時) (レス) @page2 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2023年3月22日 16時
