嫁いだ先は【波羅夷空却】

嫁ぎ先30 ページ31

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『てな感じで、天国さんがチケットくれたんですよ』



｢ほーん。まぁあいつ遊園地とか行かなそうだもんな｣







空却さんが帰ってきて、今日のことを話した

もう遅いので空却さんは布団にもぐっている






｢でもここ絶叫で有名な場所だぞ？お前絶叫いけんのかよ｣



『んー...小さい頃に行ったぐらいなんで微妙ですね』



｢なるほどなぁ...。ちなみに拙僧は絶叫無理だから、行くなら別のやつ誘ったほうがいいぞ｣




『え！？！そうなんですか！！？！』





お義父さんでも成し遂げなかった荒行を達成したって聞いたからてっきりなんでもいけるかと...


いや、でも人工的な感じは苦手なのかな






｢十四なら絶叫平気何じゃねぇの？｣



『十四くんこそ無理そうじゃないですか...きっと私より先に泣いちゃいますよ』




｢たしかになぁ。んじゃダチとかどうなんだ？｣




『.....私、中学から高校まではイケブクロにいたので、友達こっちにはいないんです』





｢イケブクロ...？？｣






母を亡くして味方を失った私は、あの家に居場所が無かった



卒業したらちゃんと寺の為に働くという条件付きで、

母方の祖父母の家があるイケブクロで過ごすことを認められた


だから友達も、こっちにはほとんどいない



それに皆忙しそうだし...





『...あ、空却さんも前にイケブクロにいたんでしたよね』



｢.......まぁな｣



『じゃあどこかで会ってたかもですね』



｢.....｣





...あれ、そっぽ向いちゃった


気に触ること言っちゃったかな






ていうか、誰も行けないならこのチケット勿体ないな...

やっぱり天国さんに返そう





『...久しぶりに空却さんと出かけたかったですけど、苦手なら仕方ないですよね。天国さんに返してきます』



｢...観覧車、乗れるか｣




『え？』




｢観覧車だよ｣




『乗れますけど...』



｢そこの観覧車、バカでかくて有名なんだよ｣




『そ、そうなんですか』





急にどうしたんだろ、、


なんか首だけこっち向いてるし

というか鼻までもぐってるから目しか見えてないけど






｢...拙僧も観覧車ぐらい乗れるから、それでもいいなら付き合うぜ｣




『...！！ほんとですか！？！』



｢おう｣



『や、約束ですよ！！』



｢わぁーってるっつの。もう寝ろ｣



『は、はい！』




こうして、空却さんとの遊園地デートが決定しました




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空却の絶叫ダメ設定は作者の好みです

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