嫁いだ先は【波羅夷空却】

嫁ぎ先16 ページ17

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21時52分




空却さんはいつも10時には寝るらしく、もう布団を敷いてくつろいでた



私も布団敷こっと








｢...おい、んでそんなに離れて敷くんだよ｣



『え、適切な距離かと...』





私は空却さんの布団から40cmぐらいの所に布団を敷いた

普通こんぐらいだと思ったんだけど...






｢...まぁ恋人同士が結婚したんじゃあるまいし、お前が嫌ならいいんだけどよ｣


『え！！？嫌じゃないですよ...寧ろ空却さんが近いの嫌かと...』



｢嫌だったら一緒の部屋に寝るなんて言わねぇよ｣






そう言って空却さんは向こう側を向いて寝てしまった


なんだろ、このそこはかとない可愛さは


ギャップ萌えというかツンデレというか






『ふふ』


｢何笑ってんだよ｣


『いや、可愛いなって思っただけですよ』


｢可愛いってなんだよ！！｣





私の布団を空却さんの布団に近づけて、私も布団に入った


他人の家の布団っていつも落ち着かないけど、今日はなんだか安心する





『...空却さん。私を貰ってくれて、ありがとうございます』


｢.....んだよ急に｣





あ、こっち向いてくれた

顔いいなぁ





『こんなに落ち着いて寝られるの久しぶりです。空却さんには感謝してもしきれないですよ』



｢拙僧は嫁を取るならAがいいと思っただけだ。気にすんなよ｣



『えへへ、私も空却さんに嫁げて幸せです』



｢...そうかよ｣




空却さんはそう言って笑って、寝てしまった


ほんとに、空却さんのところに来れてよかったなぁ

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