【A3!】運命のあの日から (ページ6)

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☆ラッキーパーソンページ6

『 … 』

無言で近づき無言でチラシを拾う。

「あ、あのぉ… ?」

無言で拾い続ける僕に
不思議そうに声をかけてくる男の人。

『＿＿＿はい。これで全部ですね』

「あっ … ありがとうございます !」

…やってしまった。

やってしまったよ…。
めんどくさいの嫌いなくせにまた手を出してしまったよ…。

『 … じゃぁ、私はこれで』

そそくさと退場をはかる。

「あ、あの !」

ほら… めんどくさい… 。

『 … 』

無言で振り返り、男の人を見つめてみる。

( 余計なことはしないことだな… )

なんて心で思いながら。

「あ、あの … 良かったらフライヤー !
貰ってください !」

『ふぇっ … ?』

思いもよらない言葉に
変な声が出てしまう。

「明日、ここで演劇するので
良かったら観に来てください !」

『 … ありがとう』

僕を見つめ目を輝かせるその人は
何故か憎めない。そんな感じに思えて…

不意に微笑んでしまった。

( … ラッキーパーソンねぇ。

助けたことは無意味じゃないってことか … )

そう。

僕は占いを信じるタイプである。

てか、

これがフライヤーっていうものなんだね。
初耳。

めんどくさいことをしてしまったと
さっきまで気分は落ちていたのに

今は不思議と悪い気持ちはなく
何故か清々しい気持ちがしていた。

( 明日ね …)

久々に感じるこの気持ち。
ドキドキが止まらなかった。