8心算 ページ9
僕は今まで史上最高に苛立っていた。
ぶりっ子が、美緒が大泣きしている。
困ったような、実際困っているマネージャーさんをそっちのけでチビとかがぶりっ子に構ってた。
ぶりっ子はと言うと、ひたすら東峰さんとか菅原さんに泣き言を言っていて、優しいふたりが対応に困っていた。
ちなみに彼女の言い分は、
「松尾先輩とか、清水先輩とか谷地さんが仕事を押し付けてくる。
挙句の果てには退部しろまで言われた」
とのこと。
呆れてものも言えない僕を見つけてぶりっ子は大泣きを続ける。
腹が立つ。面倒くさい。
やっと部活をもう少し頑張ろうと思ったらこれだ。
よく半年も我慢できたと思う。
澤村さんは本当に申し訳なさそうな顔で、
マネージャー達に仕事をするように言っていた。
それを聞いて少し満足そうにほくそ笑むぶりっ子。
日向が後頭部サーブ決めればいいのに、と思いながら僕は一言、「バカバカしい」と呟いた。
荷物を持ったまま、山口の声を背中で聞いて、
僕は教室まで無言で歩いた。
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ピノ(プロフ) - 新作おめでとうございます(^_^)!!!!! つっきー!楽しみ! (2017年1月26日 20時) (レス) id: fd697664d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸 凛々 | 作成日時:2017年1月25日 18時