time sharing house～日常茶飯事～ (ページ12)

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　普段から昼間はこの広すぎる家にひとりで居る光だけど。
この時間帯でひとり、ということはあまりないはずで。
少しばかり淋しさを感じているのか？なんて思ってみたり。

　こうやって急に来た俺でさえ、いまこの家は人の気配がなさすぎて違和感が大きい。

　「誰も居ないのにこんな時間から飯作ってるのか？」

　まだ食べるには早い時間だろう。
中学生のふたりが居れば、早めに食べさせてって思うのは分かるけど。
聞いている限りまだ他のメンバーは帰ってくる時間ではないのに。

　「あのなぁ・・・そんなにすぐ飯が出来上がるわけないだろ」

　カップ麺じゃあるまいし、と心底呆れた様子の光。
いくら料理しなくてもそれくらいの当たり前、分かれよと。
悪気がなかったとしても彼女とかがご飯作ってくれるときに同じこと言えば反感買うぞ、と。

　くどくど、忠告されたけど・・・光、たぶんもう遅い。
いままでの彼女に似たようなこと言った覚えがある。
言った直後の笑顔が怖い、って思ったのは間違いじゃなかったってことだな。

　「暫くは俺も相手できないから、おとなしくテレビでも観てろよ」

　それか風呂掃除でもしてきて、それは預かるから。

　預かる、と差し出された手にスーパーで買ったものを入れたエコバッグを渡す。
ツマミは１か所に、お酒は冷えていたものを優先に冷蔵庫へ入れられるんだろう。

　たまにはシェアハウスの利用者らしいことをしますか、と気合いを入れて風呂場へと足を向けた。