Orange ball 3【青峰大輝】

８３話 ページ24

ﾎﾟｶﾝ ____






　









『フフッ…』









なんか、なんだろう






今、後ろから






めっちゃ気持ちいい風が吹いた







そんな感じがした








　









　






・



・



・









　









そういえば私たち男子の試合まで見て行っていいのかな




ちらっと来夢さんの方を見ると、妹のリコさんと




試合についてだろうか、楽しそうに話をしていた








ピーーっと試合開始の笛が鳴る









試合開始早々大輝と黄瀬くんの１on１







どっちも譲らない






けど






違和感









　









なんだ






何か違う






いつもの光景…







あの頃の光景と…









　









『…あ』









　









あの頃……






まだ黄瀬くんが入り始めで





よく居残りしていた時









　





大輝は黄瀬くんに1度足りとも負けたことなかった









けど









　









黒子「青峰くんが攻めきれてませんね」



『……うん』









こんなに苦戦している大輝を私は見たことがなかった









試合は大きな傾きを見せることなく３４−４３


桐皇のリードで前半が終わった









『先輩、トイレ行ってきます』


「はいよー」


『乃蒼は？』


柴山「わたしへいき〜」









てことで一人寂しくトイレへ


この体育館初めて来たな…




迷わないように真っ直ぐ道を覚えながらトイレを済ました






ふと横を見ると外に出られる場所があった



体育館は熱気でいっぱいで少し外の空気を吸いたかったから



入り口を探して立入禁止でないことを確認して外に出てみた









　









ぶわ＿＿＿＿＿＿＿









『外も暑いな』









　









こんな真夏に


人がたくさん集まって


暑いと文句を言うくせに


皆私たち(選手)の熱を受けとり


会場を一層熱くするんだ









　









私もその熱を受け取ってもらう側になりたい









　







来年こそはここに立とう









　









　









「あれ…何でここに…？」









　









『…え？』









　









声の方に目をやると









　






　









『黄瀬くん…！』



黄瀬「どうもっス。てか、見に来てたんだ？」



『うん、ちょうど近くで合宿があって、その帰り』



黄瀬「そっすか」









　





…









沈黙が流れる



でもそれはすぐに破られる

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