嘘つき. ページ27
.
.
「俺にわかるように、ちゃんと説明して嘘とかいらないからな!」
一也先輩はなんか違う、って言った後の鳴さんがなんだかおかしい。すっごい、今までよりもムキになってる
「いや、一也先輩にはほんっっとに支えてもらってて、他の人とは、なんて言うんだろ分かりませんね。」
「お前が分からなかったら誰が分かるんだよ!」
「仕方ないじゃんか!分かんないんだから!」
「A最近俺のことなめすぎ!!!」
「うるさいです!!」と言っておしぼりを投げ返す
見事に鳴さんの顔に当たってしまった。
「…げっ、すみません鳴さん怒らないで下さい」
「そのさ、げってなに」
「いつも鳴さんが言ってることです」
「はぁ、許してやろうと思ったんに、もーいいよお前うざい生意気腹立つ!!!」
「あの、そんな暴言言わないで下さい。
結構、心に来てるんですけど……。」
と言いしゅん、と演技、そう演技をすると鳴さんは
「待って!ごめん!謝るから!」と慌てながら言ってきた。笑いがこらえられない
「ぷっ」
「何笑ってんの?!」
「演技でしたー!」
「Aー!!!俺もう怒った!!」
おしぼりを持ってる鳴さんがこっちを見てきたから、またあの豪速球来る!っと思って待ち構えた
だけど、何も感じなくて恐る恐る顔を覆っている指の間から鳴さんを見ると切なそうな顔をしていた
「はぁ、なんでかな」
その切ない顔で私を見る
なんでそんな切なそうな顔してるんだ。
.
.
「なんで、なんで俺の気持ちに気付かない?」
「はい?」
「こんなに近くにいるのに、これだけ言い合ってさ。お前はなんとも思わないわけ?」
「え、ちょ…鳴さん?」
「なぁ…俺はお前が好きだよ、A」
.
.
「まあ、嘘なんだけどさ」と言い、にししししと笑いやがったこいつ!
待って、本気にしたんだけど結構。
.
「ぷぷ、ばーか!!」
「鳴さん」
「なに?」
「…いつもいつも喧嘩腰の会話してすっごく言い合ってて、でもそれがすっごく楽しくて、」
「…え?待って、なに?!」
「今だってこうやって一緒にご飯食べてる鳴さんのことが、」
「待って、心の準備できてない!」
「すっっっっごく、大っ嫌いなんです」
「………………………お前、表出ろ」
.
...
しばかれました。
...
.
74人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りた。 | 作成日時:2018年9月30日 18時