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#156 ページ9

とりあえず拗ねる夏目(めちゃくちゃごねられた)を説得し、凪砂くんと場所を移動することにした

「(今回ばかりは仕方ないもの。
彼に面と向かってこられたらさすがに断れない)」

本来なら人目のつかない場所を選ぶのは危ないが、彼に限ってそんなことはないだろう

「(それにしても急になにかしら……)」

Valkyrieとのドリフェスから彼らとは距離を置いていた
私もだが、おそらくそれはお互いだ

「(……普通なら気まずいだろうし)」

凪砂くんは私に対しては距離をつめるし
彼が言うよりも日和くんが気を遣ってくれていたのだと思う

「……あの子はAに大事にされてるね……」

「へっ」

突然、話しかけられ思わず変な声が出てしまう
あの子というのはおそらく夏目のことを言っているのだろう

「……私が声をかけた時、Aはずっとあの子をかばってたから……」

"そんなにAに愛されていて羨ましいな"、
穏やかな物言いだけれど、その目は夏目に対する嫉妬心が見えていて、私の内心は穏やかではなく、苦笑いを浮かべるしか出来ない

「それで……私に用事ってなぁに?」

なるべく手短に用件を済ませたい
あの日の彼の件で私はfineへの警戒心が強くなっているのだ

「…(あぁ、あの日と同じ状況)」

なにより自分ヘ明確に好意を持っている凪砂くんが怖い
それは何をされるのか分からない恐怖心が、私の中を埋め尽くすから

「……Aにお願いがあるんだ,聞いてくれる……?」

警戒する私を他所に、彼は穏やかに微笑みながら、そう問いかけてくる

「…お願い……?」

その笑顔は私の警戒や恐怖を和らげるには十分だった
彼を警戒し恐怖したことに罪悪感を覚えてしまうくらいには、今の彼には私への敵意や悪意は一切ないのだ

「うん、Aしか頼めないお願い」

私にしか頼めないお願いとはなんだろう
普段は急にプロポーズしてきたり、愛を囁いたりするのに、それもわざわざ頼むなんて彼らしくないなんて思ってしまう


「……凪砂くんと結婚したり、凪砂くんのものになったりは出来ないから,それ以外でいいなら」

「……残念。でもそれは、いつかはなって欲しいな」

彼のその一言にぼんっと私の顔が熱くなる
真正面からはっきりと告げられてしまえば、どうやって反応したらいいか分からないから

「________」

そして、私は彼のおねがいの内容を聞いた
彼に敵わないなんて思いながら私は彼のお願いに私は頷くのだった

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みるくてぃー - すごく面白いです!更新頑張って下さい! (8月19日 8時) (レス) id: f530bd8429 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎(プロフ) - 星空ブリキさん» ありがとうございます!!!存分に泣いてください笑 (2023年4月15日 17時) (レス) id: bf03de0130 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - 泣きますよ!? 泣きますからね!? 責任とってくださいね゛(褒め言葉)!? だってめっちゃ面白い内容なんですもん(わがまま)!!!! (2023年4月13日 11時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎(プロフ) - きさらぎさん» ありがとうございます!!長らくおまたせしました!!!続きを楽しんで貰えたら嬉しいです (2023年4月4日 22時) (レス) id: de049ad89d (このIDを非表示/違反報告)
きさらぎ(プロフ) - もう何周目か分からないくらい繰り返し読んでます!英智先輩の執着している感じがもう沼です!更新頑張ってください!! (2023年3月28日 20時) (レス) @page15 id: 3316933a16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:姫林檎 | 作成日時:2023年1月2日 14時

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