我妻クン は 予約済み【我妻善逸】

____キライ ページ8

(善逸 side)


『だーかーらー！私はキレ症じゃないってば！』


善逸「いいや絶対キレ症だね！すぐ怒るしすぐ騒ぎ出すし大迷惑してるんだよいつも！」


『そんなこと言うならこちらも言わせてもらいますけど！なんでそんなにビビりなんです？いっつも泣いて喚いて恥ずかしくないんですか？｣



善逸「ごめんなさいね！？ビビりで！泣き虫で！」


負けじと言い返した



俺たちの喧嘩って

だいたい些細なことから始まるんだよなぁ。


なんでそんなに喧嘩ばっかりなの？

ってよく聞かれるけど

こっちだって出来れば喧嘩なんてしたくないよ



一応 ゛許嫁 ゛ なんだし...


さあやが俺の事をどう思ってるかはわかんない

一緒にいすぎたせいか

最近はさあやの音が聞き取りずらい。



まだ俺の事好きなのかなって時々気になって聞き耳立ててみるけどさ、


最近喧嘩ばっかりだからさあやの怒りの音しか聞いてないんだよな。



「2人とも...また喧嘩してるのか」


炭治郎が呆れたようにため息をつく

横には伊之助もいて偉そうに腕を組んでいる


『だってね！善逸が私の事キレ症だって言うんだよ！』


善逸「はぁ！？お前だって俺の事ビビりだって言っただろ！？」


『ホントのことだもん！』


善逸「さあやがキレ症なのもホントのことですけど！」


そうやって俺が強く言うと

さあやは決まって少しだけ顔を歪める



いつもだ。喧嘩してる時はいつも。さあやからは怒りの音に隠れるように悲しみの音もする。


さあやも本当は喧嘩なんてしたくないんだって

わかっているのに いつの間にか口論になってしまう


『そんなに私の事が嫌なの！？』


善逸「うん嫌だよ！めっちゃ嫌！顔だけ無駄に良くてすぐ怒るし口は悪いし！」


...嫌なわけないよ。そんなさあやが好きなんだから


さあやの悲しみの音が強くなった


『あっそ。』


『そんなに私のことが嫌なら、もういいよ』


『さよなら』



炭治郎「さあや！どこに行くんだよ！」



そう言って さあやの腕を握る炭治郎


でもすぐにその手はさあやによって振り払われる



『ごめん、炭治郎。放っておいて』



炭治郎「さあやっ、」


伊之助「放っておけって言ったの聞こえなかったのか？」


炭治郎「でも、」


伊之助「本人がそう言ってんだから仕方ねぇだろ」



普通 呼び止めるのは俺の役なのに。

俺は何も出来なかった。

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