黄色い光 3

143.悪戯心に灯火を ページ48

ちゃんと目の前にいるし、体温も感じる
抱き締め返される安心感だってあるのに
気持ちを口にしても、ふわふわしたモノだからこそ不安なんだ
モヤモヤし始めた気持ちを拭い去るように、もう一度強くミナトに抱きつけばミナトの首筋に唇が当たった


ﾋﾞｸｯ


「…ミナト…さん、？」
「………な、何でしょう…か？」
「…っ……んっ、」
「？！ ちょ、…ッ！！A、ッ！それ、ッ…は！」


事故とは言え、そこまで過激な反応を見せてくれると…イタズラ心が燃える
目線を合わせてくれないミナトを見て
ニヤニヤしながらミナトの真似をするように首筋を舐めたり噛み付いたりした
最初は悪戯のつもりだったけど、ミナトの反応が面白くってつい夢中になっていた



ﾁｭ…ｯ



「ーーッ！…ストップ…ッ！！」
「うわっ！ビックリしたぁ…なした？」
「はぁ、はぁ…っ！悪戯でもこれはダメだよッ！！」
「ミナトだって同じことしたべや！」
「そうだけど…っ！男には色々あるんだよ…っ////」
「？」


ミナトが勢いよく立ち上がり、その拍子に抱き上げられた
顔を真っ赤にさせ視線を合わせないミナトが不思議で仕方がなかった


「ほ、ほら…明日、早いんだよね？家まで送るからっ」


降ろされそのまま引っ張られるように手を繋いだ
ミナトを見れば俯きながらただ黙って歩き進めるだけ
チラリと見えた耳は真っ赤でそれが面白くって笑えば、勢いよくミナトが振り返った


「！」

「あんまりドキドキさせないで…オレだって抑えが利かなくなるからーー」


そう言って抱き締められ、伝わるミナトの心音は凄くドキドキしていて私までドキドキした

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