検索窓
今日:7 hit、昨日:36 hit、合計:137,409 hit

136.バレてしまう前に ページ41

「Aっ!」
「! …どした?今回の主役が居なくなったらダメだべさ」
「…話が…あるんだっ」
「………私には無いから…、じゃ」
「待…っ!」


呼び止められた声に反応して止まってしまった足が何とも憎たらしい
自分に呆れつつ振り返れば、少し息を切らせたミナトがいた
用件は何となく分かっていたからこそ、私はまた逃げた


「……放して」
「逃げないで…聞いてほしいんだけなんだ」
「……っ、」


捕まれた手首に少しだけ痛みが走った
それほど真剣なんだと伝わった
ミナトの気持ちは分かった
だからこそ、私の気持ちも伝わってほしかった


「! ……ごめん」



シュッ!



「…ぇ、?ぁ…速ッ!?何、今の!!スゴッ!」
「はは!それはヒミツだよ」
「はぁー!?何それズルい!」
「んー、ん!修業の成果って事にしておこっかな?」


ミナトに抱き寄せられた事に驚き、瞬きしたほんの一瞬だった
お気に入りの桜木の場所に気づけば居た
瞬身の術に近いような…でも何か違うような…


「久しぶりに此処に来たなー」
「…3年ぶりなのに全然変わらないね」
「3年ぐらいで変わってたら大変だべさ」


全然ちっとも変わらない事に安心する
でも、変わったとすればあの時に比べて身長も伸びて目線が変わった事ぐらいだ


「……所でどうして暗部がAを見張ってたの?」
「! へぇ…ちゃんと成長して帰って来た事には感心感心」
「真面目に聞いてるんだ!」
「……まぁ私からしたら、" 何を今更 "って感じなんだけどね」


堂々ミナトにもバレてしまったらしい
別に隠してるワケではないが…
ずっと暗部は私を監視している
火影の命令であることは間違いではないと思うけど…
にゃん太に教えて貰うまで全然気づかなかった
でも知って納得もしたし、当然だと思った
私は木ノ葉の監視対象であるのだからーー


「ミナトなら理由…知ってるでしょ?」
「!!…ずっと、?」
「気づかないフリするのが一番なんだよ」


居るようで居ない存在
なら気にするだけ無駄だ
悪いことをしなければ、別に怯えることはない


「居場所がバレる前に話そうか」
「!」
「…私も話したかったよ、ずっとーー」


これから話すことはけして、赦されない事だと分かっているからーー
だから、バレる前に……

137.傷んだココロ→←135.後輩の宿命



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
設定タグ:波風ミナト , 四代目 , NARUTO
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 桜@symphonyさん» 作ってる本人が言うのもアレですが、私も胸の奥の方がギュッてなってます!(笑)気持ちが共有できて安心しました。そう言ってもらえると書いて本当に良かった!って気持ちになります。ありがとうございます!更新の方も頑張りますね (2017年7月19日 19時) (レス) id: 958addaae7 (このIDを非表示/違反報告)
桜@symphony(プロフ) - 読んでいるうちに胸の奥がぎゅうっとなります。 この微妙な距離感好きです笑 更新頑張ってください! このお話好きなんですっ!! (2017年7月18日 23時) (レス) id: 7086530ca0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ミナト大好きさん» 作者スペースまで読んでいただき、ありがとうございます!はいっ!これからも頑張っていきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いします (2017年7月14日 22時) (レス) id: 958addaae7 (このIDを非表示/違反報告)
ミナト大好き - コメント失礼します初めてイラスト観ましたカッコイイですこれからも最後まで更新頑張って下さい! (2017年7月13日 23時) (レス) id: 54870f527d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年6月25日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。