葉見ず花見ず【刀剣乱舞】【るろうに剣心】

其ノ壱 ページ1

鶴丸視点


天気は快晴。綺麗な池には紅白揃った鯉が泳いでいる。

この本丸はとてもいい本丸だろう。刀剣同士の仲もいいし主は真面目で優しい。
俺からしたら少々驚きが足らないがな！



そんないい本丸⋯の、筈だったのに！

「時間遡行軍が本丸に襲撃しに来ました！！」
「山姥切、鶴丸！主を守れ！！」
「あるじさまにはてをださせません！！」

なんで本丸が襲撃されているんだ！？
たしかに戦績はいい方だったから潰しておいた方がいいのかもしれんが！こんな驚きは要らないぜ⋯。

しかも政府(に繋がっている担当)は報告した途端連絡手段を経つしなぁ。それって見捨てられたも同然だぜ？

取り敢えずまずは主を守らねば。俺はこの時間主がいるであろう鍛刀部屋に向かったのだった。


本丸の中にはまだ遡行軍は侵入出来ていなかったらしく、外とは違い静かだった。
だが、油断は禁物だ。
俺は大急ぎで鍛刀部屋に向かい襖を勢いよく開けた。

「主！今本丸に時間遡行軍が⋯って」

開けた先には鍛刀が終わり刀剣男士が顕現しかけているであろう桜吹雪が舞っていた。

やがて桜吹雪が落ち着き、姿を現したのは＿＿



『俺の名前は全刃刀 朱鷺。幕末に打たれ、抜刀斎に振るわれた殺人剣だ』



全刃刀朱鷺と名乗る見覚えのない赤髪の男だった。

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