【鎧武】おにーちゃんと俺『バロン』 (ページ23)

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21.朝飯ページ23

二度目の朝ごはんになるのだろうか。

着替えを済ませた私、今は俺だけれど
出かけることもあってか気が張ったような服装だ。

家事しててバロンの服汚したくなかった。

可愛らしいパジャマで降りてきたのはペコで

「おはよ、戒斗さんは？」と聞くと「あの人低血圧だから朝弱いよ」
なんてニヤっと笑って階段の最後の一段をジャンプで降りた。

そうして

「良い匂い、何作ってるの？」

調べたばかりであまり記憶に残ってないけれど、確か・・・

「エッグヴェネティクト？と珈琲。ペコ何飲む？無かったら自動販売機に
　買いに行こうかなって思ってるんだけど・・・」

「あ、それだったら昨日のあまりの炭酸あるよ」

「炭酸あまりあわないんじゃないかな・・・」

「んー・・あ！買ってくる！Aの分もね！」

ペコの視線は一瞬だけシンクの方に向いていたのだけれど
その一瞬で私が朝珈琲を飲んだのを察知したのだろう。

優しいなぁ・・・やっぱり。

・・

ペコが帰ってくる頃に出来上がったというか盛り付けも出来たので
コップに注いでくれてる時に戒斗さんを呼びに上がった。

すると・・

「戒斗さん・・入りますよ・・」

ノックして入ると・・

まだ寝ている戒斗さん。
なんとも無防備で可愛げがあることか・・、うん。
嘘です可愛げなんて無いです、野獣っけはありますが。

近寄って「戒斗さん、朝ごはんできましたよ」と言うと

「独りにしないで・・」

掠れた小さな声で私の腕を掴んだ。

戒斗さんも・・『独り』・・・やっぱり嫌なんだ・・・。

うんん・・・

「そんなのするわけないじゃないですか」

したを見ながらもその手を両手でつつむと
不意に引っ張られてベッドに体が乗った。

「人の睡眠を襲うとはお前も随分肝がすわったようだな・・・」

不敵にほほ笑む戒斗さんはカッコ良くて見とれてしまっていた。
なんせボタンは胸元ギリギリまで空いているしおなかなんかへそが見えそうだ←

「・・・、何を固まっている。朝食が出来たのだろう」

聖母のような微笑に変わった戒斗さんに「はい」っと笑ってはペコが下で
「はやくー！冷めちゃいますよー！」って大声で言ってた。

そういえばお兄ちゃんは・・・

「よっ、おはよ戒斗。・・っと、新人・・名前なんだっけ。」

「フン・・今日は遅い朝だなザック、コイツはAだ」

私が最低限しか喋らないように・・・

「そっか・・Aか・・・」

気付かない兄に嫉妬を覚えたりして・・