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「こりゃ雪女、総大将に向かってなんてことを」

「殺じでや゛る゛ぅぅぅぅぅ!!
死ねばいいのにぃぃ!」

「うわぁああああ鴉天狗が雪だるまにぃぃぃぃぃっ」




雪女はこの部屋を飛び出していき、鴉天狗とやらはパキーンと雪だるまになった
宴の騒がしさではない騒がしさだ




「あ、姉、姉様!」

「?」




名を呼ばれ、隣りの珱を見ると何やら興奮したように頬を染めながら私の腕にしがみついていた




「流石ですね、姉様!
まさか妖様に求婚されるなど…!」

「求………婚………」

「はい!」




求婚ってなんだっけ
Aは場違いにもそんなことを考えた
どうやら人は、驚きが過ぎると思考を放棄するらしい

しかしそんなAなど知らずにぬらりひょんはまたAの名を呼んだ




「A姫」

「…………」




恐る恐る、珱からぬらりひょんへとまた視線を戻せば彼の金の瞳が自分を射抜くように真剣な眼差しで見てくる

ああ、まただ
動悸が激しくなる




「あんたは特別な存在だ…
ワシはずっとあんたを見てきたがその思いはいや増すばかりじゃ…」




ドクン

ドクン




まるで全身が鼓動してるかのように
全身に響いている心臓の音
顔に、熱が集まっていく

何故か、先の言葉に期待している自分がいる




「平たくいやぁ、あんたに惚れた!
A…ワシの(おんな)になれ!!」




ドクンッ




一番大きな音を立てた




「っ、っ、」




隣りの珱は顔を赤くして私とぬらりひょんを交互に見ていて、興奮してるらしい
私はこれ以上ぬらりひょんを見つめることなどできなくて顔を逸らし、珱の方へと体ごと向き直し熱くなった頬に両手を当てた




「め、めおと、など…!」




なんだ、なんなんだ
これでは本当にハンコック姉様と同じではないか!
ならば私がこの男に惚れてると、言うのか!?

『惚れてる』と思えば、やけにストンと胸に落ちてきたがそれを認めるわけにはいかない
私は男が嫌いなはずなのだ
なのに何故、男に惚れる
女の惚れるつもりは無いが、男など、男など…!




「あ、姉様… 」

「よ、珱……私は………どうしたらよい、のだ?」

「………………姉様可愛いッッッ!!!!」

「きゃあ!?」




ガバッと勢いよく抱きついてきた珱に思わず押し倒されてしまった




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+++++→←求婚



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カリディア(プロフ) - 最高です!続き楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年7月25日 21時) (レス) id: dddfdc4b55 (このIDを非表示/違反報告)
ポケモンラブ(プロフ) - 応援してます! (2019年7月17日 22時) (レス) id: 90acc880a8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ポケモンラブさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2019年7月17日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆりさんさん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年7月17日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
ポケモンラブ(プロフ) - 続き気になりすぎてやばいから更新お願いします! (2019年7月17日 16時) (レス) id: 90acc880a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年7月6日 17時

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