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「おい、珱姫。A姫はワシのじゃぞ?」

「ダメです!やっぱりダメです妖様!
姉様は渡せません!」

「なんじゃと!?それこそダメに決まっとる!
A姫はワシんじゃ!」

「いつもあんなにもかっこいい姉様がこのように可愛らしいなんて…!」




大好きです姉様ー!と力いっぱい抱きついてくる珱姫にAは戸惑いつつその背に手を回し受け入れる
体を起こしつつ、そして照れくさそうに笑うのだ




「私も珱が大好きだぞ」

「っ〜、嫁になど行かないでください!!」

「あぁ、どこにも行かぬ」

「そりゃ無理じゃな。あんたはワシが貰い受ける」




ぬらりひょんの言葉にまた顔を赤くするA
それを見て嬉しそうにぬらりひょんは笑った




「妖が、人を嫁になど…
おかしな話だとわからんのか貴様は」

「まぁ聞かねぇ話だがからっきしねぇ話…
ってこたぁねぇさ。人と交わるから半妖がいるんじゃ」

「そ、そんなものは知らん!!」

「ならば、知れ。A」




どこか力強く言われたそれにAは押し黙るとぬらりひょんは静かに言葉を続けた




「A、ワシと夫婦になれ。ワシの子を孕め」




至って真剣に言われたその言葉にAはこれでもかと顔を赤くし、珱姫の着物に顔を埋めた
珱姫も珱姫で、その言葉に頬を染めていた

なんとも初な姉妹姫にぬらりひょんは機嫌良さそうに笑い声をあげる
周りの下僕たちなど放置だ




「大将〜」

「んぁ?なんじゃ、狒々」

「女口説いとるとこすまんが、そろそろ時間だぜ?」




そう言われ、外へ目をやると確かに空が白ずんで来ていた




「…そのようじゃな。どれ、二人とも屋敷に戻るぜ」




ぬらりひょんはそう言って抱き合う姉妹を一旦離すと両手に二人を抱えた
突然の浮遊感に姉妹は驚きで小さく悲鳴をあげる
そしてあまりの不安定さからぬらりひょんへとしっかりと掴まった




「そのまましっかり掴まっとけ。
落とす気なんぞねぇが万が一ってのがあるからのう!」

「は、離せ!」

「なんじゃ、もう嫁入り決心してくれたのかい?」

「こ、この…!」

「いでででで!髪を引っ張るのはナシじゃ!!」




二人の会話に珱姫はクスクスと笑い、ぬらりひょんは美姫姉妹を抱えその部屋を出ていった
部屋にいる下僕たちの多くは、ただただ、総大将の求婚に未だに驚きに浸るばかりだった



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カリディア(プロフ) - 最高です!続き楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年7月25日 21時) (レス) id: dddfdc4b55 (このIDを非表示/違反報告)
ポケモンラブ(プロフ) - 応援してます! (2019年7月17日 22時) (レス) id: 90acc880a8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ポケモンラブさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2019年7月17日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆりさんさん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年7月17日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
ポケモンラブ(プロフ) - 続き気になりすぎてやばいから更新お願いします! (2019年7月17日 16時) (レス) id: 90acc880a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年7月6日 17時

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