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◇ 猫の恩返し、四 ページ5

『…誰かいますか』

「いや、いない方がおかしくない…?」


そうツッコミを入れたのは、自分の机でぐーたらしていた太宰さんだ。


太宰「敦くんどこいってたのー? …ん?その猫は…」
『あー…ちょっと人探しをしてまして…』

太宰「へぇ…」

『探偵社の中で、猫を助けるような人っています?』
太宰「うーん…、どうだろうね…?」


太宰さんはニヤッと笑った。絶対知ってそうな顔。…ムカつくな。

折角構えていたのに私が来た時にあの台詞を言わなかったことを少し驚いている国木田さんに聞いてみよう。


『国木田さんは何か心当たりないですか?』

国木田「…そうだな。確か社長が…」


その時、探偵社の奥から足音が聞こえてきた。其方のほうにみんな視線を向けると、白髪の着物を着た男性が居た。

それを見るなり、隣に居た猫耳少女がその男性…社長の方へ飛んでいった。



『…え、真逆…』

猫「巫女さん!この人です…!」


マジか、真逆の社長か。


…え、社長!?



太宰「おやおや、如何やら見つかったみたいだよ?」
『ちょっと黙ってて下さい。』


え、ほんとに?本当にこの人?
この猫助けたの社長さん?え?


福沢「ん?お前は…あの時の猫か?」


あぁ、確定してしまった。
雩鈴も鈴神も驚きを隠せないようで固まっている。敦くんはやっぱりかみたいな顔をしている。
もしかして勘付いていたのかも。


『えっと…社長さん、その猫、前助けた事ありますか?』

福沢「貴君は…確か巫女だったな。確かに少し前、弱っていたのを助けてやった覚えがあるが…」



あぁ、確定してしまった。(二回目)
じゃあ社長さんに、さっきの渡せばいいの、かな?

私はさっき買ってあげた物が入った袋を、福沢さんに差し出した。
でも、なんて説明すればいいのだろうか。


『…私、その猫からちょっと依頼されまして。助けてくれた恩返しとして、コレを渡してほしいと…』


多分全然理解できないだろう。
なんだこの説明は。


福沢「…そうか、」


流石社長、何かを察してくれたらしく、袋を受け取ってくれた。

そして、福沢さんからしたらただの猫に見える猫耳少女を連れて?また奥に戻っていってしまった。

…ただ単に猫耳少女がついていっただけだが。



『まぁ、依頼も果たしたし…神社に戻ろうか。』

太宰「えー、もう帰るの?」

『また来ますよ。では』


私は敦くんとハイタッチして探偵社を去った。…誰かがついて来ているとも知らずに。

◇百二、 浴衣が見たいだけ→←◇ 猫の恩返し、三



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ふぃりあ(プロフ) - 獣兎さん» ありがとうございます!! そう言ってもらえてとても嬉しいです。´∀`*)b (2017年10月8日 17時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
獣兎 - 今迄この作品を読ませていただいてました。とても面白かったです! 更新を楽しみにしておりました*(^_^)* (2017年10月8日 16時) (レス) id: bba55528ae (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - 桜刀/夢悪蝶さん» ありがとうございます!!とても嬉しいです…、更新頑張ります! (2017年9月28日 21時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)
桜刀/夢悪蝶 - 続編おめでとうございます! 文ストはあんまり見ないけど、ふぃりあさんの作品を見て興味をもちました! 投稿頑張ってください! (2017年9月28日 20時) (レス) id: 1ef74e7ff5 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃりあ(プロフ) - Maiさん» ココ、コメントありがとうございます!(・・、) そうなんですね!私も初めて知りました…。これで更新頑張れます。 (2017年9月19日 22時) (レス) id: 260828f0b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃりあ | 作成日時:2017年9月17日 19時

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