【マギ】王様ゲーム〈悲哀〉

行き詰まり ページ47

❇︎Aside❇︎

あぁ、私はまた気を失っていたのか。

ここに来て何度目だろう、そう思いながら体を起こすと目眩がした。

A「いたた……」

まず時間を確認する。

ええと……15時⁉︎

いつもながら、そんなに寝ていたの⁉︎

よく考えると、半日以上眠っていたようだ。

私の勘だが、ここは時間が経つのが早い気がする。

もう一度言うけれど、私の勘だが。

昨日とは違い、今日はみんなこのホールにいる。

まだ眠っている者、放心状態になっている者と様々だ。

それにしても、ここに来てなにも手がかりが掴めていない。

犯人は誰だ？黒幕は誰だ？

実際どこからこの命令を出しているのかすらわからない。

一度皆で村の探索をした時だって、それらしい建物は見つからなかった。

いや、建物だけではなくて、そもそも怪しい物は何一つなかったから。

今の状態では、『王様』と名乗る人物の言いなりになってしまっているだけだ。

A「行き詰まってるなぁ……」

あの2人のためにも、皆のためにも、必ず見つけてやる。

隣で寝ているモルジアナの頭をそっと撫でて、もう一度周りを見渡す。

すると紅炎さんが必死に小さな機械をいじっているのが目に止まった。

あんな機械、ただ命令を受信するだけじゃなかったの？

確かに、私はあの機械のことを全く知らない。

命令が来た時だけしか見もしないし、それどころか触りもしなかった。

いい機会かもしれない。

……あ、ダジャレなんて言ったつもりはないですよ？

私はそっと小さな端末を取り出した。

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