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「…本当に大丈夫?」

「大丈夫だよ。いってきまーす」



お母さんの声に見送られながら、マンションのオートロックの玄関を飛び出す。





私は今からコンビニに行く。




コンビニに行くだけなのに何故 お母さんが心配してるか、と言うと。

私は今日、引っ越してきたばかりだからだ。

今日というか今さっき。

まだ学校から家までの道も分かっていないのだ。

そりゃあ お母さんも心配するに決まっている。

迷子に なったりしたら大変だ。

でも私にはスマートフォンという頼れる相棒がいるのだ。

全く問題ない!



そんなわけで

私 鉱石(こうせき) Aは

スマホと財布をポケットに突っ込んで家から出てきてしまったのだ。

まあ なんとか なるだろう!














…少し無茶しすぎただろうか。

スマホがある と言っても やっぱり少し心細い。

お母さんについてきてもらえば良かった…と後悔しながら歩く。

街灯が暗い。

夜になってきたからだろうか。

冷たい風が私の体を撫でた。

半袖半ズボンの私にとっては、とても辛い。

せめて パーカーぐらい着てくれば良かった…。




周りを見回してみても、何も無い。

コンビニどころか家もない。

ただ空き地があるだけだ。

…こんな場所 あるんだ。

例えるならば ドラえ〇ん の の〇太くんがいつもいる空き地。

こんな所にコンビニが あるはずがない。




色々と後悔しながら歩く。

スマホをチラリと見ると、時刻は19:36。

…どうやら10分くらい歩いているらしい。





「あれ〜…?コンビニってこんなに遠いものなの…?」





不思議に思い、スマホの電源をつけようとした。



が。









「…あれ」









何故か画面は暗いままだ。

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作者名:中谷れれれ | 作成日時:2018年5月17日 19時

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