第39話 佐々城女史と六蔵少年 ページ40
今、訊くべきなんだろうか。
・・・国木田さんは、事件の事を思い出すなんて厭な筈だ。
私の好奇心やお節介なんかで汚して良い訳無い。
やめよう、そう思って仕事に取り掛かる。
『・・・・・・』
佐々城さん・・・綺麗な人だったな・・・。
・・・国木田さんは、あの人に惚れていたんだろうな。
直接見た訳でも、聞いた訳でも無い。
・・・でも、分かる。
二人は、思い合っていた。
国木田さんは、きっと今も忘れられていないのだろう。
『はあ・・・』
勝ち目、無いのかな。
国木田「何故、溜息なんて吐いているんだ?」
『わっ・・・!く、国木田さん。・・・いえ、何でもないです』
国木田「何でもない訳無いだろう。・・・話してみろ」
その声は、普段の国木田さんからは有り得ないくらい優しくて。
・・・力が、無くて。
やっぱり、無理してるんだ。
悲しいのも、寂しいのも押し殺してるんだ。
・・・私じゃ、埋められないのかな?
『・・・国木田さん』
国木田「どうした?」
『・・・・・・・・・。教えてくれませんか?佐々城女史と六蔵少年の事について』
そう云うと、国木田さんは大きく目を見開いて。
その後、寂しそうに「知っていたんだな」と呟いた。
国木田「分かった、教えてやる。・・・来い」
手招きする国木田さんの後を追いかけて、探偵社から出た。
77人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅羽(プロフ) - 続編fightだ! (2018年8月24日 20時) (レス) id: 5947bb1147 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - きのこまるさん» 期待してます。 (2018年8月24日 20時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - 黒バイさん» 自分勝手で申し訳ありません・・・!もう少しお付き合いください・・・。 (2018年8月24日 20時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - 続編…!?楽しみにしています! (2018年8月24日 20時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - ちょ、え、待って、え、完結??おめでとう!え、ちょ、待って、ああああ (2018年8月23日 22時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きのこまる | 作成日時:2018年7月27日 20時