第32話 決意と焦り ページ33
手料理で振り向かせよう大作戦が失敗し・・・。
私は自分の不器用さ加減を改めて感じる事となった。
『国木田さん、ごめんなさい・・・』
国木田「・・・いい。悪気があった訳では無いのは分かっている」
そもそも、私が料理を作る事自体、無謀な事だったんだ・・・。
もう、料理を作るのなんて、やめようかな・・・。
国木田「・・・A」
『は、はい!』
どうしたんだろう・・・。
やっぱり怒ってるのかな・・・?
若しかして、嫌われちゃったとか・・・!?
国木田「その・・・また俺に作ってこい」
『へ・・・』
国木田「へ、変な意味ではなくてな!これ以上お前の被害者を出さない為にも、特訓をと・・・!」
ああ、そういう事か・・・。
ひょっとしたら意外と美味しかったのではないかと期待してしまった・・・。
国木田「と、とにかく!・・・楽しみにしているから、頑張れよ」
そう云って、国木田さんは私の頭をぽん、と撫でた。
『あ、えと・・・はい・・・!』
・・・やっぱり頑張ろうかな、私・・・。
太宰「国木田君・・・本当にAちゃんに上達してほしくてあんな事云ったの?」
国木田「・・・本当だ」
太宰の問いに、国木田は冷静に答える。
太宰「へえ・・・私は、国木田君がAちゃんのお菓子を独り占めしたいからだと思ったけど」
国木田「なっ・・・そんな事は無い。だ、断じてな・・・」
少しニヤついて、太宰は国木田に話す。
国木田はそんな太宰に対し、手帳で予定を確認しながら云った。
太宰「そっかあ・・・。ねえ国木田君、手帳が逆さまだよ?若しかして、図星かい?」
国木田「なっ・・・」
太宰に云われ、急いで国木田は手帳の向きを直す。
国木田の額には、汗が浮かんでいた。
太宰「・・・本当はAちゃんのお菓子が食べられて嬉しい癖に・・・」
その呟きは、国木田に聞こえることはなかった。
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紅羽(プロフ) - 続編fightだ! (2018年8月24日 20時) (レス) id: 5947bb1147 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - きのこまるさん» 期待してます。 (2018年8月24日 20時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - 黒バイさん» 自分勝手で申し訳ありません・・・!もう少しお付き合いください・・・。 (2018年8月24日 20時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - 続編…!?楽しみにしています! (2018年8月24日 20時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - ちょ、え、待って、え、完結??おめでとう!え、ちょ、待って、ああああ (2018年8月23日 22時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きのこまる | 作成日時:2018年7月27日 20時