第四十三話 ページ47
墓石の前に有川は立っていた
これは先日、有川が殲滅した組織の墓だ
せめて最後に、帰るべき場所を作ってやりたかったのだ
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「Aさん ........その人たちのこと、嫌いだったんじゃないの?
自分を苦しめたのに、如何してそんな奴らに、
墓なんて ........」
『私は傷ついてなど居ないんだよ
もうこの手の死は幾度と無く見てきた
辛くはないよ
唯ね、私は羨ましいんだ
彼らの様に、一生の間に命を懸命に燃やせたことが .......
此れは私から、彼らに向けての敬意だ
喜んでなど居ないと思うがね ........」
そう、寂しげに微笑む
また、不思議な感情が太宰を締め付けた
キュッと、締め上げる様に
何かが突き刺さるかの様に
心を刺激する
「 ........泣かないで ........」
思わずそう云った
彼女の目には確かに涙があるのだ
見えなくとも、はっきりと自分には見える気がした
彼女の心はいつも泣いている
「私は、幸せだよ?貴方と一緒に入れて .......
こうして、生きていることが何よりも愛しい
そして、これはAさんから貰った命だよ
絶対大切にする、
だから ........
置いて行かないで ........!」
そう叫んだ
『 ........置いてなど行かないよ ........
御前は私の光だった ........
未だ、今は ........
御前と居たいんだよ ........』
何時もの様に、彼女は頭を撫でた
柔らかな日差しの中
今日も穏やかな風が吹く
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__________
「神のみぞ知る運命__________
御前が如何進んでいくのか ........
楽しみだよ、A ........
楽しくなりそうだ ........」
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月17日 17時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます。此方で設定していた夢主の名前を誤って掲載していました。修正致しましたのでご確認ください。ご指摘感謝いたします。また何かあればコメント等お願いします! (2021年4月2日 0時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 28ページ 涙さんが とは誰の事でしょうか?? (2021年3月31日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - ぴのさん» 有川『ぴのさん、お褒め頂き光栄だ。貴方は治のことをよく判ってらっしゃるのだな ....今後作者も学んでくれることだろう。ご指摘、感謝している。これからもこの物語を見守ってくれ』 (2019年4月14日 23時) (レス) id: c44f57a01a (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます!そうですよね、私も判ってるんですが何分映画特典が出る前に書いた話だったので多分推測で私っていう一人称になってるんだと思います....(あくまで私の妄想の塊ですので ...)ご指摘感謝です!今後の参考にさせていただきます。 (2019年4月14日 23時) (レス) id: c44f57a01a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーク | 作成日時:2018年3月12日 23時