大人になったらお嫁にしてね (ページ6)

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5.暇ページ6

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良平さんがお仕事に行ってしまい、暇で仕方がない。
勝手に物を触って怒られるのも嫌だし、何をしていよう

ふと、朝急いでいたためか散乱していた服が目に入った。
何もすることがないため、取り敢えずその服を畳むことにした。

…暇だ。

☆*☆*☆*

時刻は19:00、一日中窓の外を眺めてみたり良平さんの家の中を見て回った。

さすがに水分補給のために、勝手にグラスを借りてしまったこととお手洗いを借りてしまったことは許して欲しい。

リビングにちょこんと座りグラスに反射する自分の顔を眺めていた時

ガチャッ

と扉が開く音がした。

良平さんだよね？と疑いながらも身を乗り出して玄関の方を見つめた。

「ただいまぁ～～いい子にしてたか～？？」

手には何かの袋を持ち、にっこり満面の笑顔を浮かべた良平さんがこちらへ向かってきた。

何かいいことがあったのだろうか。

一度、キッチンに寄り袋を置いて手を洗うとAに近付いてくる。

「…やっぱり、夢じゃなかったよな」

また、朝の時と同様Aの存在を確認するかのように頬をぺたぺたと触ってきた。
なんだかその姿が面白くてまた笑ってしまう。

「あっ、笑ったな？！」

ぶにゅ、と手で頬を挟むようにしてくる。
その顔を見た良平もまた笑ってしまって、Aは拗ねたように頬を膨らませた。

「良平さん、ひどい」

「あははっごめんごめん。あ、お腹すいてるよな？！昼は？食べた？」

正直、勝手に物をいじるのは良くないと思い、水分補給しかしていなかった。
おかげで胃が痛い程にお腹がすいている。

首を横に振ると、良平は驚いた顔をした。

「俺、ご飯用意していけばよかったね…ごめんね」

頭を撫でられる。
なんでそんな申し訳なさそうな顔をしているのだろう。迷惑をかけてるのはこっちなのに。

「ここで待ってて！俺ちょーー美味しいの作ってやるから！」

立ち上がるとるんるんでキッチンへと行ってしまった。
するとすぐに水音や調理器具を扱う音が聞こえてくる。

それだけで、腹が鳴ってきた。
良平さんのご飯はどんな感じなのかな

Aもまたわくわくしながら良平を待っていた。