【文スト】こんな事になりました。パート２【自作コラボ】

愛が一つ ページ15

｢…着物……カッコイイ……着物…｣


『…ははっ』


俺の腕を掴み、目をキラキラさせながらそう呟くA。


『お前和装が好きなのか』


｢大好きです…｣


『なら福沢さんどストライクじゃん』


福｢！｣


｢いや、まぁ、そうなんですけどっ｣


テレテレし始めた。


織｢…社長の…妻…｣


太｢…え、じゃああの写真は？｣


全｢あ、確かに｣


おや、全員見たのか？


『あれも俺ですよ』


全｢は…？｣


『ある人にお化粧されまして』


懐かしいなぁ。


姐さん、元気かね。


｢ある人…？｣


『マフィアの紅葉姐さん、知ってるだろ？』


｢マフィアと仲良すぎでは｣


『皆友達』


皆優しい。


福｢で、では息子や孫は…！｣


『俺です』


福｢…ｯ｣


なんか嬉しそう。


敦｢…奥さん…｣


『！』


敦が落ち込んでいる。


全く、最初説明したのに。


『俺が福沢さんの妻であろうと、Aが福沢さんの妻になるという訳ではありませんからね』


敦｢！｣


福｢ぇ｣


か細い声を出さないでよ。


でもまぁ、それほどAが好きということだろう。


俺は福沢さんに近付いた。


福｢！｣


福沢さんはそんな俺をぱちくりと見ている。


全｢!?｣


俺は福沢さんの耳に顔を近づけ、福沢さんだけに聞こえるよう声を出した。


『貴方がAを好きなら、貴方自身の力でAを振り向かせることです』


福｢！｣


『未来が決まった人生など、楽しくないでしょう？』


『人生は貴方自身が作るのです』


『応援します故、頑張って下さい』


最後まで言い、顔を話すと、福沢さんは微笑んでいた。

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